72回 B問題 問3
難易度:易
真菌感染症の治療薬はどれか。
- アムホテリシン B
- ケトコナゾール
- セファレキシン
- ゲンタマイシン
- クロラムフェニコール
解説
アムホテリシン B
正解です。
ポリエン系抗生物質で、細胞膜表面のエルゴステロールと結合し膜に穴を開けます。
似た薬剤で「ポリミキシンB」というのがありますが、これは抗生物質です。
ケトコナゾール
正解です。
アゾール系抗生物質で、真菌の膜合成を阻害します。
臨床の現場では「マラセチア感染症」に対して高頻度で用いられます。
絶対に覚えてください!!!
セファレキシン
セフェム系抗生物質です。
細胞壁合成阻害薬です。
ゲンタマイシン
アミノグリコシド系抗生物質です。
リボソーム30Sに結合して、タンパク質合成を阻害します。
クロラムフェニコール
リボソーム50Sに結合して、タンパク質合成を阻害します。
この「クロラムフェニコール」は、家畜には使用禁止なので注意が必要です。
周辺知識
真菌 vs 細菌 vs ヒトの細胞
ヒト | 真菌 | 細菌 | |
---|---|---|---|
核膜 | − | + | + |
細胞内小器官 | − | + | + |
細胞膜の構成成分 | リン脂質のみ | リン脂質 エルゴステロール | リン脂質 エルゴステロール |
細胞壁の構成成分 | ペプチドグリカン | キチン グルカン | − |