猫の動脈血栓塞栓症に関する記述として適当でないのはどれか。

過去問

73回 A問題 問51

難易度:並

猫の動脈血栓塞栓症に関する記述として適当でないのはどれか。
  1. 糖尿病に続発することが多い。
  2. 急性の後肢麻痺を生じることが多い。
  3. 血液検査で CPK の上昇がみられる。
  4. 血栓の成長を防ぐためにヘパリンを投与する。
  5. 予防のためにクロピドグレルを投与する。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆☆
心筋症に続発することが多い。

重要度:☆☆☆
急性の後肢麻痺を生じることが多い。

急に歩けなくなって、引きずります。見ていてかなり辛いです。。。

重要度:☆☆☆
血液検査で CPK の上昇がみられる。

虚血壊死した筋組織からのCK(クレアチニンキナーゼ)だと思われます。

重要度:☆☆☆
血栓の成長を防ぐためにヘパリンを投与する。

正解です。

重要度:☆☆☆
予防のためにクロピドグレルを投与する。

クロピドグレルは、血栓を出来にくくする薬物です。

解説

腹部大動脈の末端に血栓が塞栓します。
猫の場合、多くは心筋症による血流の乱れにより血栓が形成されます。

血栓が塞栓した瞬間、「ぎゃ!」と叫ぶくらい痛いようです。

何回もそうなって運ばれてきたニャンコを見てきましたが、対症療法しかできない虚しさが大きいです。あまりにかわいそうで、見ていられません。

特徴的な臨床所見は、
「脈拍がとれない」
「後肢肉球の蒼白・冷感」
「後肢不全麻痺」
「爪から出血がない」です。