牛の子宮蓄膿症の所見として最も適切なのはどれか。

過去問

73回 A問題 問80

難易度:並

牛の子宮蓄膿症の所見として最も適切なのはどれか。
  1. 多飲多尿
  2. 子宮頸管の弛緩
  3. 片側性の子宮角膨満
  4. 子宮内腔のエコーフリー像
  5. 無発情

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆
多飲多尿

犬の子宮蓄膿症の症状ではあります。

重要度:☆☆☆
子宮頸管の収縮

黄体が残っている状況(黄体遺残)なので、子宮頚管は閉じたままです。

重要度:☆☆☆
側性の子宮角膨満

牛は、双角子宮なので子宮内で貯留物が移動します。そのため片側性ではなく両側性です。

重要度:☆☆☆
子宮内腔のエコー像

エコーフリー像が得られるのは、「子宮粘液症」や「子宮水腫」です。子宮蓄膿症は細胞成分を多く含むためそれらよりもエコー源性は高くなります。

重要度:☆☆☆
無発情

妊娠が成立すると、胚から「IFN-τ」というホルモンが分泌され、黄体退行を抑制することで妊娠を維持しようとします。

牛の子宮蓄膿症と周辺知識

子宮蓄膿症のように、子宮内に貯留物によって黄体退行が抑制されます。それにより病的に黄体が存在してしまうわけですね。これを「黄体遺残」といいます。

無発情は「黄体遺残」だけでなく、「卵胞発育異常」や「卵胞嚢腫」でも生じます。