73回 A問題 問80
難易度:並
牛の子宮蓄膿症の所見として最も適切なのはどれか。
- 多飲多尿
- 子宮頸管の弛緩
- 片側性の子宮角膨満
- 子宮内腔のエコーフリー像
- 無発情
選択肢を吟味しよう!
重要度:☆多飲多尿
犬の子宮蓄膿症の症状ではあります。
重要度:☆☆☆
子宮頸管の収縮
黄体が残っている状況(黄体遺残)なので、子宮頚管は閉じたままです。
重要度:☆☆☆
両側性の子宮角膨満
牛は、双角子宮なので子宮内で貯留物が移動します。そのため片側性ではなく両側性です。
重要度:☆☆☆
子宮内腔の高エコー像
エコーフリー像が得られるのは、「子宮粘液症」や「子宮水腫」です。子宮蓄膿症は細胞成分を多く含むためそれらよりもエコー源性は高くなります。
重要度:☆☆☆
無発情
妊娠が成立すると、胚から「IFN-τ」というホルモンが分泌され、黄体退行を抑制することで妊娠を維持しようとします。
牛の子宮蓄膿症と周辺知識
子宮蓄膿症のように、子宮内に貯留物によって黄体退行が抑制されます。それにより病的に黄体が存在してしまうわけですね。これを「黄体遺残」といいます。
無発情は「黄体遺残」だけでなく、「卵胞発育異常」や「卵胞嚢腫」でも生じます。