73回 A問題 問38
難易度:易
うっ血が原因で生じる病変として適切なのはどれか。
- ハム脾
- 虎斑心
- 肝変化
- 褐色硬化
- にくずく肝
1.a, b 2.a, e 3.b, c 4.c, d 5.d, e
選択肢を吟味しよう!
解答のポイント:
にくずく肝は簡単に選べるので、選択肢1と5で迷いますが、選択肢1は明らかに異なるので解答は容易です。
重要度:☆
ハム脾
赤脾髄にアミロイドが沈着した病理所見を「ハム脾」といいます。
重要度:☆
虎斑心
口蹄疫に罹患した牛の心筋の変性壊死病変を「虎班心」と言います。
ちなみに、創傷性第二胃炎に続発する創傷性心膜炎の病理所見を「絨毛心」というので、その違いを押さえておきましょう!「虎班融解」というニッスル小体の崩壊を示す病理用語もあるので、ひとつひとつ理解していきましょう!
重要度:☆
肝変化
大葉性肺炎の肝変期のことでしょうか?
線維素性肺炎を代表とする大葉性肺炎は、①充血期②肝変期③吸収期の順に経過をたどります。
重要度:☆☆
褐色硬化
うっ血により肺に生じる病理所見です。
肺胞内で赤血球が崩壊すると「ヘモジデリン」が生じ、肺胞マクロファージが貪食します。このようなマクロファージを、「心臓病細胞」と呼びます。
慢性的な心疾患によって、さらにうっ血が続くと、肺自体の硬化とマクロファージに貪食されないヘモジデリンが肺自体に沈着していきます。このような状態を「褐色硬化」と呼びます。
重要度:☆☆☆
にくずく肝
うっ血により肝臓に生じる病理所見です。
肝小葉辺縁部の肝細胞に脂肪変性が起こっているため、肝臓の割面が部分的に白く見えます。