上皮下に水疱が形成される疾患はどれか。

過去問

73回 A問題 問37

難易度:難

上皮下に水疱が形成される疾患はどれか。
  1. 口蹄疫
  2. 水疱性類天疱瘡
  3. 猫カリシウイルス病
  4. 尋常性天疱瘡
  5. 豚水疱病

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆
口蹄疫

ピコルナウイルスによる法定伝染病です。

真皮の構成成分はコラーゲンであり、ウイルスは細胞内でしか増殖できないことを考えると表皮内(上皮内)の細胞の接着がはがされ水疱が形成されると考えています。

重要度:☆☆
水疱性類天疱瘡

表皮の下には真皮がありますが、その間には基底膜が存在し境界をつくっています。

この基底膜を自己免疫により攻撃してしまう疾患を「”類”天疱瘡」といいます。基底膜は、表皮と真皮の教会になっているため、基底膜が攻撃され剥がれると表皮”下”の水疱が形成されます。

重要度:☆
猫カリシウイルス病

こちらもウイルス性疾患です。

重要度:☆☆
尋常性天疱瘡

天疱瘡は、細胞間をつなぐデスモグレインに対する自己抗体により生じます。故に上皮下ではなさそうです。

重要度:☆
豚水疱病

こちらもウイルス性疾患です。

細胞間の結合に関して理解を深めよう!

解説

皮膚組織学・病理学的に「水疱」とは、
表皮と表皮のいずれかに生じる漿液を含んだ空隙となります。

粘膜にできる水疱にも、粘膜内と粘膜下があると言うことでしょうか?
調べきれないので、知っている方がいたら、ぜひ教えて下さい!

粘膜に水疱をつくる重要な疾患を以下にまとめます。

  • 口蹄疫 ー ピコルナウイルス
  • 水疱性口内炎 ー ラブドウイルス
  • 豚水胞病 ー ピコルナウイルス
  • 豚水疱疹 ー カリシウイルス
  • 天疱瘡 ー デスモグレインに対する自己免疫疾患
  • 類天疱瘡 ー ヘミデスモソームに対する自己免疫疾患

:家畜伝染病予防法が定める法定伝染病

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