73回 A問題 問2
難易度:難
哺乳類家畜の感覚器に関する記述として正しいのはどれか。
- 角膜後上皮は単層扁平上皮に分類される。
- 眼球血管膜は強膜静脈叢、毛様体、脈絡膜からなる。
- 蝸牛神経は平衡斑に分布する。
- 耳管は咽頭喉頭部に開口する。
- 舌乳頭の味蕾は粘膜固有層内に形成される。
選択肢を吟味しよう!
解答のポイント:
選択肢4と5は、へぇ〜程度で流して良いと思います。
重要度:☆
角膜後上皮は単層扁平上皮に分類される。
眼房水と触れているため、角膜の水分調整に重要な働きをします。
上皮の破綻は、角膜の水腫を引き起こし「角膜混濁」を引き起こします。
重要度:☆☆☆
眼球血管膜は虹彩、毛様体、脈絡膜からなる。
眼球血管膜を通称:ぶどう膜と言います。
血管が豊富なため、その色調から「ぶどう」と表現されるようです。
重要度:☆☆☆
前庭神経は平衡斑に分布する。
一方で蝸牛神経は、蝸牛管の「コルチ器」に分布します。
前庭神経と蝸牛神経が合流した神経と「内耳神経」と言います。
重要度:☆
耳管は耳管喉頭部に開口する。
耳管は、鼓膜の両側面の気圧を均等にする役割があります。
飛行機に乗った際に、栓が詰まったような感覚になったことはありませんか?そのときに、唾を飲み込んだり、あくびをすると治るのは耳管が開口することによるのです。。。
体ってすげぇ!!!
馬の耳管は憩室状をしており、これを「喉嚢(耳管憩室)」と言います。
解剖学的に必須の超重要知識なので覚えてくださいね!
重要度:☆
舌乳頭の味蕾は重層扁平上皮内に形成される。
粘膜固有層に味蕾?流石に深すぎませんかね?受容器は、上皮にあるべきです。
解説と周辺知識
舌乳頭の分類を以下に示します。
舌乳頭の分類
- 機械乳頭(舌乳頭の主体で数が多い)
- 糸状乳頭
- 円錐乳頭
- 辺縁乳頭
- 味蕾乳頭(味覚受容器:味蕾を含む舌乳頭)
- 茸状乳頭
- 有郭乳頭 ー フォン・エブナー腺が存在
- 葉状乳頭 ー 肉食動物:痕跡的、反芻類:ない