薬剤耐性に関する記述として正しいのはどれか。

過去問

72回 A問題 問58

難易度:難

薬剤耐性に関する記述として正しいのはどれか。
  1. 薬剤耐性菌はその薬剤存在下でのみ優位に増殖する。
  2. 薬剤耐性と感受性を区別する基準を耐性限界値(ブレイクポイント)という。
  3. ヒトでは菌交代症により緑膿菌の偽膜性腸炎が起こるとされている。
  4. 1 濃度ディスク法は最小発育阻止濃度(MIC)を決定できる。
  5. ペニシリンの投与による薬剤耐性菌の出現がアレルギーを引き起こす。

1. a, b 2. a, e 3. b, c 4. c, d 5. d, e


選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆☆
薬剤耐性菌はその薬剤存在下でのみ優位に増殖する。

「のみ」という言葉に惑わされないように。

重要度:☆☆
薬剤耐性と感受性を区別する基準を耐性限界値(ブレイクポイント)という。

重要度:☆
ヒトでは菌交代症により
Clostridium difficile の偽膜性腸炎が起こるとされている。

菌交代症とは、
抗菌薬を使用することにより腸内細菌叢のバランスが崩れ、
少数の菌が以上に増殖することで起きる症状のことです。

重要度:☆
1 濃度ディスク法は最小発育阻止濃度(MIC)を決定できる。

1 濃度ディスク法は、薬剤感受性試験に用いられます。

ある菌を摂取した平板寒天培地に抗生物質を染み込ませた「ディスク」を置き、
摂取した菌が生えない領域「阻止円」の直径を測定することで、
その菌に感受性のある抗生物質を判定する試験です。

最小発育阻止濃度は、
ある抗生物質の希釈系列にある菌を摂取することで、
ある菌の発育が阻止される最小濃度の抗生物質濃度を測定されます。

重要度:☆
ペニシリンの投与による薬剤耐性菌の出現がアレルギーを引き起こす。

ペニシリンそのものがアレルギーを引き起こすようです。