イヌリンに関する記述として正しいのはどれか。

過去問

72回 A問題 問16

難易度:並

イヌリンに関する記述として正しいのはどれか。
  1. 腎臓で産生される物質である。
  2. 糸球体濾過膜を自由に透過する。
  3. 尿細管で再吸収される。
  4. 尿細管で分泌される。
  5. 腎血漿流量の測定に用いられる。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆
腎臓で産生される物質である。

まったく違います。
イヌリンは、静脈内投与により糸球体濾過量を測定するための物質です。

イヌリンは健康食品としての一面をもつ多糖類です。
体内で分泌される物質ではありません。頭の片隅において下さい。

重要度:☆☆
糸球体濾過膜を自由に透過する。

正解です。

それにより、糸球体濾過量を評価できます。

糸球体基底膜(濾過膜)には
「サイズバリア」(大きいものは排泄しない!)
「チャージバリア」(陰性の電荷をもつ物質を排泄しない!)

が備わっていて、濾過機能を維持しています。

重要度:☆☆
尿細管で再吸収されない

重要度:☆☆
尿細管で分泌されない

尿細管からの、分泌も再吸収もありません。
そのため糸球体濾過率を測る上で都合が良いわけなのです。

重要度:☆☆
糸球体濾過量の測定に用いられる。

腎血漿流量は、「パラアミノ馬尿酸クリアランス」によって測定される。