インスリンに関する記述として正しいのはどれか。

過去問

71回 A問題 問16

難易度:易

インスリンに関する記述として正しいのはどれか。
  1. 肝臓のグリコーゲン分解を促進する。
  2. 骨格筋のタンパク質異化を促進する。
  3. 食後の血糖値の上昇により分泌が減少する。
  4. 骨格筋へのグルコースの取り込みを促進する。
  5. 受容体はチロシンキナーゼ活性を持つ。

1. a, b 2. a, e 3. b, c 4. c, d 5. d, e


選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆☆
肝臓のグリコーゲン分解を抑制する。

インスリンは血糖値を下げるので、
グリコーゲンの分解は抑制されると考えれば覚えやすいです。

重要度:☆☆☆
骨格筋のタンパク質異化を抑制する。

「タンパク質の異化」は「タンパク質の分解」みたいなことです。

タンパク質異化も抑制されます。
さらには脂肪の分解も抑制されます。

インスリン分泌によって、
ことごとく分解が抑制されるのです。

重要度:☆☆☆
食後の血糖値の上昇により分泌が増加する。

血糖値の上昇がインスリンの分泌を刺激します。

重要度:☆☆☆
骨格筋へのグルコースの取り込みを促進する。

インスリンが細胞に取り込まれると、
糖輸送担体(GLUT)が細胞膜に浮上し、

グルコースの取り込みを10〜20倍にまで上昇させます。数字まで覚えて下さい。

それにより、血中の糖が各細胞に分配されて、栄養(ATP)となり生きていくことができます。同時に血中から糖がいなくなるので血糖値は当然下がりますよね。

肝臓に存在しているのはGLUTです。

これはインスリン非依存性の糖輸送担体で常に細胞膜にあるので、インスリンの分泌に関わらず肝細胞は糖を供給できます。

さらに、腸や腎臓での糖の吸収はどうやっているのでしょうか?
「SGLT」と呼ばれる輸送体がその役目を果しています。

重要度:☆☆☆
受容体はチロシンキナーゼ活性を持つ。

これは重要です。絶対に覚えるべきポイントです。

類題で演習しましょう!