国家試験の勉強をするにあたって、最も重要なのが”過去問”です。
獣医師国家試験の合格を目指す皆さん、過去問の有効活用法に自信はありますか?当然、過去問をただ解くだけでは過去問を活かしているとは言えません。
この記事では、過去問を使った独自の学習法と、合格ラインを最短で獲得するための戦略的アプローチを詳細に解説し、どのようにして過去問を”最大の武器”に変えるか、その秘訣をお伝えします。
過去問をただの練習問題と思わず、合格への確かなステップとしてどう活用するか、ぜひこの機会に!!!
どうして過去問なのか?
その理由は、大きく5つあります。
【1】合格までにどんな知識が必要なのか分かる。
今の自分の立ち位置を確認し、
合格に必要な実力の差を埋めていくことが国家試験における勉強法です。
当然のことですが、
あなたが目標としているのは”国家試験”の合格であって、ひたすら参考書を読破することでも、まとめを作りまくることでもありません。
そのため自分の立ち位置は「過去問」で知る必要があります。
自分が知っていること、
知っていると思っていたけど知らなかったこと、
知らなかったけど解答できること、等々
「自分が何を知っていて、何を知らないのか」という自分の立ち位置さえ分かってしまえば、あとは不足の知識を補うだけで合格要件に近づけます。残念なことに、知識がついてから・・・では、スタートラインにすら立てていません。
【2】問題量が多い
”大学受験”においては問題数が少ないため過去問だけでなく様々な問題集や参考書を活用して補填する必要がありますが、、、
こと国家試験に関しては、必須・A問題・B問題合わせて210問あります。10年分解けば、必須・A問題・B問題だけでも2100問ですよ!
2100問の各問題を確実に、丁寧に勉強した世界線を想像してください。少なくとも合格できる実力が身につくと僕は考えています。
これぐらいの問題数があれば、獣医学的な重要事項をほとんど網羅することが可能です。
【3】同じ問題が本番に出題される場合がある。
ありがたいことに、
過去問を模倣した問題が毎年出題されています。
「この選択肢しってるぞ!」
「どこかで見たことのある問題だ!」
となれば本番中の安心感に繋がります。
【4】過去問が知識を与えてくれる
「〜誤っているものを選べ。」という問題に出会ったらラッキーだと考えるべきです。
実は出題者側(プロ)が正しいと考えている選択肢を4つも提供してくれています。
「〜正しいものを選べ。」という問題であっても、正解以外の選択肢のどこを修正すれば正しい選択肢になるかを勉強することで、引っ掛けポイントを知ることができます。
過去問の演習方法
目指すべき目標を明確にしよう!
受験生が目指すべきは「”本番”で合格点をとること」です。
その目標達成のための最も適当な手段が「過去問演習」となります。
過去問演習、それ自体が目的にならないように注意!”ただ演習するだけ”では合格は難しいのですよ!
過去問演習とはレベル上げだ!
そして「”本番”で正解が分かる!」を目的とした時に、「過去問演習 = 問題に対する理解度(レベル)を上げていくこと」と僕は考えています。
要するに、
受験生が取るべき具体的なアクションは過去問の1問1問の理解度レベルを上げていくことにあります。
この理解度レベルは4段階に分かれています。
LEVEL1:答えが分からない
そもそも解けない問題がレベル1に当たります。
特に勉強し始めの場合は、ほとんどがレベル1の問題ばかりで合格点を超えないことも多いと思います。本番に合格点に達していれば良いので気にする必要は全くありません。だれもが通る道です。
LEVEL2:答えが分かる
とりあえずでも答えが分かる問題がレベル2になります。このレベルでは、合格点をとれても一喜一憂しないように!まだまだ上のレベルがあります。
LEVEL3:選択肢の正誤が分かる
レベル3からは、合格の可能性を上げていくための重要なフェーズです。
答えが分かるようになった問題を、更に掘り下げて選択肢を吟味し「どうしてこの選択肢が正解になるのか」を言語化しましょう!選択肢の正誤まで分かるようになったら、その問題はレベル3にレベルアップしています。
残念なことにレベル2→3へとレベルアップするためには、問題の選択肢一つ一つと向き合う必要があります。それ故時間がかかります。
このレベルまで到達すると、問われている”知識の幅”がグッと広がり心が軽くなります。まずはここまで耐えましょう!
当ブログでは、直近10年分の解答・解説を記事にしています。(脅威の2000記事超え!)。参考にすると、むっちゃ効率的に勉強がはかどります。
LEVEL4:類題にも対応できる
本番では、すべての問題が初見だと考えてください。
初見の問題を自信をもって解答するためには、今持っている知識を使って解答する”技術”が欠かせません。
解答までのアプローチが異なったり、問われている知識が多少異なったりするのが現実です。自分の持っている知識で正解まで導く、まさしく頭を使う演習です。
ここまでレベルアップしておくと、”自信”というプレゼントが送られます。国家試験という一度きりの大勝負でプレッシャーに打ち勝てる自信があれば、怖いものは忘れ物くらいです笑。
具体的な過去問活用法
上記では「問題演習=問題のレベルアップをすること」と定義しました。
そのうえで多くの情報を提供してくれる最強の教材を如何に使い倒していくか、下記画像にまとめました。
STEP1:まずは1年分解答する
年度は”直近”のものからスタートしましょう。
「最新の過去問は最後まで残しておきたい!」という気持ちはよく分かりますが、僕自身は「現時点の学力(スタート地点)を知れる」「最新の傾向に最も近い」という2つの理由で”直近”からの過去問演習をオススメしています。
詳しくは以下の記事から。
STEP2:年度ごとに周回する。
周回の回数はドンピシャで「5回」。
周回すればするほどレベルを1→2にもっていけます。5周もすれば、ほとんどの問題をレベル1→2にすることができます。
一回目は、多くの受験生が合格点をとれません。初めはそんなもの。噛めば噛むほど旨味がでるのが過去問ですから、何度も繰り返して(周回して)血肉にしていきましょう!
STEP3:周回の過程で各問題のレベルアップを目指す。
レベル1→2には、同年度の過去問を周回することで対処します。
レベル2→3には、”資料”が必要になります。教科書でも、大学ごとのまとめでもOKなので、目の前の1問に集中して、選択肢の正誤を説明できるようになりましょう。(周辺知識に関しては、10年分の過去問でほとんどカバーできます。)
レベル3→4には、知識の幅をもう少し広げる必要があります。一周目で、すべての問題をレベル4までもっていくのは超絶大変なので、周回しながら、他年度の問題を解きながら少しずつ幅を広げていけるとGOODです。
選択肢の答え探しは”時間の無駄”!
解答・解説に関して当サイト内に10年分ほど解説を載せているので参考に!
STEP4:蓄えた知識で他の年度を解く。
少なくとも直近5年分は、演習を行いましょう!余裕があれば10年分!
”10年分” 行えば学習範囲をほぼすべて演習可能です。STEP2を頑張ると、STEP3が徐々に早く終わるようになっていきます。見える世界が変わっていく感覚を得られるので期待して演習しましょう!
STEP5:科目毎に問題を解きまくる。
「科目毎に問題を解きまくる」という方法は、理解レベルを3→4にするために行う方法です。
STEP3で行う「年度ごとに解く」では、ある程度問題を予想して周辺知識を補う必要がありますが、「科目毎」に演習すると実際に出題された「過去問」で演習・知識の補完を行えるため効率的な暗記に繋がります。
すべての科目を行う必要はありません。
得意科目や、勉強のモチベーションが高い科目に関してはTRYすると楽しいですよ!
残念なことに、科目毎での問題の配布は行われておらず、自らで作成する必要があります。非常に面倒なので、僕がブログ内に作成しておきました。
また今年度より、アプリで新機能として組み込みました!
ブログの最後の画像をタップして入場しましょう!
よくある質問集
Q:難問なのか、知識不足なのか?
A:以下のフローチャートに従って考えてみましょう!
Q:演習にメッチャ時間がかかりそうなんだが、、、
A:実は思ったよりも短い時間で演習が可能です。
必須問題
本番当日の解答時間は50分。どんなに遅くても30分で解答できます。
10年分を5周すると考えると、
0.5 時間(30分)✕ 10(年)✕ 5(周回)=25時間です。
1日8時間の勉強でも3日ちょいで終了です。
A・B問題
本番当日の解答時間は120分。どんなに遅くても1時間(60分)で解答できます。
10年分を5周すると考えると、
1(時間) ✕ 10(年)✕ 5(周回)=50時間です。
たった1日8時間の勉強でも6日ちょいで終了です。
A・B あわせて2周間もあれば、到達することが可能です。これまた余裕です。
過去問演習をさらに便利に。
過去問を使い倒すのに、便利なWEBアプリをつくりました。
過去のスマホアプリの上位互換です。
しかも無料で使用できます。画面タップで入場できます。