オータコイド
「オータコイド」とは、
体内で局所的に産生されて、産生部位の近傍で短時間に作用し生体機能を調節する生理活性物質をいいます。
いわゆる「ホルモン」とは異なり、
血流に乗って全身循環せず、局所産生され速やかに分解されます。
オータコイド まとめ
ヒスタミンとその拮抗薬
ヒスタミンを遊離する細胞
ヒスタミンの大部分は「肥満細胞」に蓄えられており、
さまざまな刺激によって遊離され 血管拡張・血管の透過性が亢進します。

結果、炎症の5徴の「発赤」「熱感」「腫脹」「疼痛」「機能障害」が出てくるね!
また 胃 でも分泌され胃酸分泌に関与しています。
胃でヒスタミンを分泌する細胞を「腸クロム親和性細胞”様” 細胞(ECL)」といいます。
ヒスタミン受容体には サブタイプが4種類ありますが、末梢に作用するのは H₁ と H₂ になります。
H₁ 受容体 拮抗薬
いわゆる「抗アレルギー薬」です。
皮膚型の肥満細胞腫のケースで予防的に使う以外でほぼ使わないと考えています。

アレルギー疑ったらみんなステロイド使うんじゃない?
ヒスタミンを遊離する細胞
H₂ 受容体 拮抗薬
ヒスタミンが受容体に結合することで胃酸が分泌されるので、H₂ 受容体を拮抗することで胃酸の分泌をよくせいすることが可能です。

ヒスタミンの前駆物質はアミノ酸の「ヒスチジン」だよね!
直接的な由来ではないと思うけど、覚え方としてはアリだね!
H₂ 受容体 拮抗薬
ヒスタミン遊離 抑制薬
肥満細胞からのヒスタミンを遊離しにくくすることでアレルギー反応を軽減するのが以下の薬です。小動物臨床で使用するケースは多くないと思います。
ヒスタミン遊離 抑制薬
5-HT〈セロトニン〉と その拮抗薬
「セロトニン(5 – HT)」はトリプトファンから生成され、多くは消化管の腸クロム親和細胞(EC細胞)から分泌されます。

胃 – 腸クロム親和性細胞様 細胞(ECL)
消化管 – 腸クロム親和 細胞(EC細胞)
だよ!違いに注意してね!
セロトニン受容体のサブタイプは 5 – HT1 ~ 5 – HT7 のように存在し、多様な作用を引き起こしています。中でも重要な受容体サブタイプは「5 – HT3 」「5 – HT4 」です。
セロトニン 作動薬
「5 – HT4 」は、”副”交感神経の節後線維に発現しており、消化管の運動に関与しています。
セロトニン 作動薬
「モサプリド」は5 – HT4 作動薬として作用し、アセチルコリンの遊離を促進して消化管運動を亢進させます。

5 – HT4 受容体を し(4)げき薬するんだね!
セロトニン 拮抗薬
「5 – HT3 」受容体にセロトニンが結合すると、嘔吐を引き起こします。
以下の「オンダンセトロン」「グラニセトロン」は「5 – HT3 」受容体を拮抗することによって、制吐作用を引き起こします。加えて悪心も抑制できる点で、他の制吐薬と異なります。
セロトニン 拮抗薬

酸(3)を拮抗する薬だよ!
レニン-アンギオテンシン系とその阻害薬
レニン – アンジオテンシン – アルドステロン系を略してRAA系(RAAS)といいます。RAA系は血圧を調整するメカニズムです。

このシステムで重要な主役は「アンジオテンシンⅡ」で、その過程で2つの前駆物質と、2つの酵素が登場するよ!
スタートは血漿中に存在する「アンジオテンシノーゲン」から始まります。
腎臓の傍糸球体細胞から分泌される酵素「レニン」が、「アンジオテンシノーゲン」を「アンジオテンシンⅠ」に変換、
血中の「アンジオテンシンⅠ」は肺循環中に「アンジオテンシン変換酵素(ACE)」によって「アンジオテンシンⅡ」という主役に変化します。
アンジオテンシンⅡの3大作用
いずれも血圧を上げる点で一致しています。
「アンジオテンシンⅡ」によって産生された「アルドステロン」はNa+再吸収によって血圧が上昇、「ADH(バソプレシン)」は水の再吸収によって血圧が上昇します。

慢性心不全では、生理的な代償機能によりRAA系が亢進しています。
一時的には良くても、長期間の亢進状態は心臓に負荷を与え「リモデリング」を引き起こすことに繋がります。加えて、持続的な高血圧は腎臓にも負荷をかけます。

両者は作用点が似ているから区別をしよう!
ACE阻害薬 vs ARB
ACE阻害薬は、RAA系の上流のACE(アンジオテンシン合成酵素)を阻害することにより「アンジオテンシンⅡ」”合成”を阻害できます。
一方でARBは AT 受容体を阻害し「アンジオテンシンⅡ」による作用を抑制します。

アルドステロン ブレイクスルーって聞いたことがあるんだけど、なにそれ?

ACE阻害薬によってアルドステロンの産生を抑制しているはずなのに、アルドステロン値が上昇してしまうことをいうよ!
この現象を「アルドステロンブレイクスルー」や「アルドステロンエスケープ」と呼ぶよね!
でも大丈夫。僕らはアルドステロン受容体を阻害する薬を持っています。「スピロノラクトン」は、こういう際に使用されるんですよ!
ブラジキニン
キニン類と呼ばれる生理活性物質には「カリジン」と「ブラジキニン」が存在します。
いずれも「キニノーゲン」が「カリクレイン」と呼ばれる酵素によって代謝・合成される点で一致しますが、「カリジン」自身も最終的に「ブラジキニン」に変換されます。

「カリジン」はブラジキニン+リジン(アミノ酸)なので
リジンブラジキニンとも呼ばれるよ!
ブラジキニンの4大作用
要するに炎症に関与します。
重要なのは「ブラジキニン」は直接神経終末に作用して 疼痛を誘発することです。プロスタグランジンE2(PGE2)はその作用を増強しています。
アラキドン酸代謝産物
アラキドン酸のメカニズムに関しては別の記事にて解説しています。

アラキドン酸代謝産物 まとめ
「トロンボキサンA2(TXA2)」は血小板で作られ、血管収縮・血小板凝集など ”凝固”に関与します。一方で「プロスタサイクリン(PGI2)」は血管内皮で作られ、血管拡張・血小板凝集を抑制していきます。
いずれもシーソーのように 血小板側と 血管内皮側で局所の血行動態を調節しています。

”トロンボ”は血栓という意味だよ!
それを頭に入れれば間違えることはないね!
PGF2系薬の「ジノプロスト」は、黄体を退行させ、発情を促す発情同期化のための薬として知られます。
PGEには胃粘膜の血流を増やし、胃酸分泌の抑制・粘膜保護作用があります。ステロイドやNSAIDsの長期投与によってPGEが低下すると、胃の保護作用が減弱していきます。
「ミソプロストール」を代表としたPGF2系薬は、このような場合のいわゆる抗潰瘍薬として使用されます。

Iに横棒2本でF、3本でEになるから、、、
ジ(2)ノプロスト
ミ(3)ソプロストール
みたいな感じで覚えたよ!
一酸化窒素
血管を内張りしている血管内皮細胞が「NO(一酸化窒素)」を産生し、それが外側の血管”平滑筋”細胞内に浸透、「グアニン酸シクラーゼ」を活性化して「cGMP」を作ります。
「cGMP」によってその平滑筋細胞は弛緩し、結果として血管が拡張します。
「NO(一酸化窒素)」は凝固系にも影響を及ぼし、血小板の粘着・凝集を抑制し”抗”凝固作用を引き起こします。

止血には血管が収縮する必要があるよね!
末梢の微小血管が拡張すること自体、抗凝固になると考えると覚えやすいよね!
NO(一酸化窒素)ドナー まとめ
代表的なNOドナー、すなわちNOを放出する物質をいいます。
サイトカイン類
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