【獣医師国家試験】血液に対する作用

まとめ

血液凝固 促進薬

いわゆる「止血薬」として重要な薬剤を以下に列挙します。

血液凝固促進薬

  • ビタミンK
  • 抗プラスミン薬
    • トラネキサム酸(商品名:トラムリン)
    • アミノカプロン酸
  • カルバゾクロム スルホン酸ナトリウム(商品名:アドナ)

ビタミンK」は酸化型と還元型に分けられ、還元型のビタミンKによって特定の凝固因子が活性化します。酸化型→還元型へと変換させる酵素(VKOR)によって、還元型が供給されます。

ビタミンK依存性の凝固因子は「Ⅱ」「Ⅶ」「Ⅸ」「Ⅹ」になります。

抗プラスミン薬である「トラネキサム酸」「アミノカプロン酸」は、線溶系の「プラスミン」を抑制することで凝固作用を引き起こします。

Nekoyasiki
Nekoyasiki

「トラネキサム酸」は止血薬でも使うけど、犬の催吐薬としても汎用されているよね!

血液凝固 抑制薬

抗凝固薬には以下の通り3種類あります。

  • 血小板の働きを抑える薬「抗血小板薬」
  • 凝固因子の働きを抑える薬「ザ・抗凝固薬」
  • 血栓そのものを溶かす薬「血栓溶解薬」

抗血小板薬(1次止血抑制薬)

一次止血を抑制させ「血栓を予防する」薬剤です。覚えるべき「抗血小板薬」は以下のとおりです。

血液凝固促進薬

  • COX 阻害薬(TXA2合成低下)
    • アスピリン
  • TXA2 合成阻害薬
    • オザグレル
  • ADP 受容体阻害薬(cAMP増加)
    • チクロピジン
    • クロピドグレル
    • クロピドグレルは”プロドラッグ
  • PDE 阻害薬(cAMP増加)
    • シロスタゾール

一次止血に関与している血小板は自身が分泌する「トロンボキサン(TXA2)」によって、また血小板内の cAMP が低下することによって凝集を引き起こします。

上記を考えると「抗血小板薬」の目的は、
①トロンボキサンの分泌を抑制すること ② cAMP の減少 を抑えることの2つになります。

アスピリン」は、血小板内のCOX阻害することによって①トロンボキサンの合成を抑制します。

「チクロピジン」や「クロピドグレル」は、血小板の細胞膜に存在する「ADP受容体」を抑制し、結果的にcAMP を増加させます。

Nekoyasiki
Nekoyasiki

ADP受容体は GPCR だよ!

一方「シロスタゾール」は、cAMP を分解するためのホスホジエステラーゼを阻害することで、cAMPを増加させます。

抗凝固薬(二次止血薬)

いわゆる抗凝固薬は、血液凝固因子に働き、機能を抑制することで凝固作用に抗います。

抗凝固薬(二次止血薬)

  • ワルファリン
  • ヘパリン
  • ダルテパリン
  • リバーロキサバン(商品名:イグザレルト)
    • 第Ⅹa因子を阻害

ビタミンKは酸化型と還元型に分けられ、還元型のビタミンKによって特定の凝固因子が活性化します。「ワルファリン」は、酸化型→還元型へと変換させる酵素(VKOR)を阻害することによって、結果的に”抗”凝固作用を引き起こします。

「ヘパリン」は、抗凝固作用をもつ「アンチトロンビン(ATⅢ)」に結合・活性化させることによって”抗”凝固作用を引き起こします。

対して低分子ヘパリン(ダルテパリン)は、ATⅢに結合して活性型の第X因子を阻害することによって”抗”凝固作用を引き起こします。

Nekoyasiki
Nekoyasiki

ヘパリンとダルテパリンで
作用機序が少し異なるので注意してね!

第Ⅹ因子を直接的に阻害するのが「リバーロキサバン」になります。

試験管内凝固防止薬

試験管内凝固防止薬

  • エデト酸ニナトリウム(EDTA)
  • クエン酸ナトリウム

「エデト酸ニナトリウム(EDTA)」「クエン酸ナトリウム」は、ともに凝固因子の「Ca2+」をキレートすることによって凝固を阻害します。

Nekoyasiki
Nekoyasiki

遊離カルシウムと結合するから、
凝固のために消費できないんだね!

エデト酸ニナトリウム(EDTA)」は、CBC(血球検査)に利用され、「クエン酸ナトリウム」は生化学検査に際に利用されます。

「クエン酸ナトリウム」は液体のため、容積を増やし検査結果に影響を与えるためCBCには利用されません。

血栓溶解薬

血栓 溶解薬

  • プラスミノーゲンアクチベータ( t – PA )

プラスミノーゲンアクチベータ( t – PA )」はすでに血栓が詰まっている子に使用する薬剤です。

あくまで人医療に関してですが、脳梗塞を発症した後4時間30以内の「t – PA」静脈投与により、脳梗塞が劇的に改善するようです。

抗貧血薬

抗貧血薬

  • デキストラン鉄
  • エリスロポエチン

デキストラン鉄」は、鉄欠乏性貧血時に使用されます。

慢性的に炎症がある状況では、鉄の再利用ができずに見かけ上の小球性低色素性貧血が生じるケースがあります。補給も大事かもしれませんが、基礎疾患を治療が最優先であることは忘れないように、、、

エリスロポエチン」は慢性腎不全による再生不良性貧血のときに使用します。

血液毒性物質

多すぎるので覚える価値なし。

error: Content is protected !!