豚の卵巣の多胞性大型囊腫に関する記述として適切なのはどれか。

過去問

73回 A問題 問72

難易度:並

豚の卵巣の多胞性大型囊腫に関する記述として適切なのはどれか。
  1. 非妊娠豚の 20~30%に発生する。
  2. 妊娠可能である。
  3. 思牡狂を呈する。
  4. 生前診断は困難である。
  5. 治療には GnRH 製剤が有効である。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆
非妊娠豚の 3 ~ 4 %に発生する。

発生はかなり低いです。

重要度:☆☆
妊娠可能である。

重要度:☆☆☆
思牡狂を呈しない

重要度:☆☆
生前診断は必ずしも困難でない

一般的に直腸検査にて子宮を触れるが、この大型嚢腫の場合、外子宮口が開いていることが多いため膣検査にて診断の参考になる場合がある。

重要度:☆☆☆
治療には GnRH 製剤が有効である。

hCGを使う場合もありますよ!

黄体嚢腫を掘り下げよう!

牛の「黄体嚢腫」のブタさんバージョンと考えてもらえればスムーズです。発情がこないので、妊娠は不可能になります。

無発情 vs 鈍性発情

無発情は、発情周期がこないため発情が発現しない状態をいいます。

一方で鈍性発情は、卵巣周期は営まれているものの発情が発現しない状態をいいます。農家さんが発情が来ているかを知らなければ人工授精できないので、結果として不妊症になります。
鈍性発情は、卵巣疾患の中で特に発生率が高いですよ!

ちなみにですが、分娩後1・2回目 or 春機発動(初めての排卵)時は、生理的に発情が見られないようです! これは、病気ではありません。