73回 B問題 問28
難易度:難
浄水処理に関する記述として適切なのはどれか。
- 急速ろ過は微生物の作用によって処理する方法である。
- 緩速ろ過の前段階では凝集剤を用いて浮遊物質を沈殿除去する。
- 緩速ろ過は急速ろ過より小規模の施設で大量の水を処理できる。
- 高度浄水処理はかび臭の原因物質を除去する目的で用いられる。
- 結合残留塩素は遊離残留塩素より殺菌力が強い。
選択肢を吟味しよう!
重要度:☆☆
緩速ろ過は微生物の作用によって処理する方法である。
緩速ろ過をしていくと自然に生物ろ過膜(藻類、微生物)が形成されます。
重要度:☆☆
緩速ろ過の前段階では凝集剤を用いて浮遊物質を沈殿除去する必要がない。
凝集剤を使うのは、さっさと凝集してほしい場合(つまりは急速ろ過)です。
緩速ろ過は、それをゆっくり自然に行うため必要ありません。
重要度:☆☆
緩速ろ過は急速ろ過より大規模の施設で大量の水を処理できる。
緩速ろ過は、大規模な施設でドカンと浄水します!
重要度:☆☆
高度浄水処理はかび臭の原因物質を除去する目的で用いられる。
正解です。
オゾンの強力な酸化作用によりカビ臭の原因物質だけでなくトリハロメタンの発生原因物質の除去をすることができます。さらに活性炭を用いて汚濁物質の吸着処理もしています。
以上の2点で、飲水の安全性とおいしさを追求しています!ありがとう!!!
重要度:☆☆
結合残留塩素は遊離残留塩素より殺菌力が弱い。
塩素系の消毒薬が水に溶けることで「次亜塩素酸」を生じ強い殺菌力を誇りますが、それが水中の有機物と結合し結合残留塩素(クロラミン)となると殺菌力は極めて悪くなります。
しかし、その強力すぎない殺菌作用が水質を維持するために重要になってきます。
水道法では、蛇口における水が遊離残留塩素0.1ppm以上(結合残留塩素の場合は0.4ppm以上)を保持するよう定められています。
