72回 必須問題 問27
難易度:並
選択肢を吟味しよう!
重要度:☆☆
白色血栓
動脈内にできる血栓です。血小板がメインです。
血小板が凝集しないようにすれば、白色血栓の形成を抑制できます。もちろん使用する薬物は「抗血小板薬」です。
猫の心筋症でできた血栓ってどこにつまるんだい?
結論:一般的に外腸骨”動脈”です。外腸骨動脈は後肢の筋肉に分布する血管の大本になります。足が完全麻痺することと一緒に覚えましょう!
重要度:☆☆
硝子血栓
毛細血管・細動脈内に形成される血栓です。フィブリンがメインです。
重要度:☆☆
混合血栓
白色血栓と赤色血栓が合わさっています。
重要度:☆☆
赤色血栓
静脈内にできる血栓です。
静脈は、容量血管なので赤血球がたくさんあります。
赤色血栓は、赤血球がメインです。
重要度:☆
凝固血栓
凝固血栓って、赤色血栓のことだと思うのですが、、、
DICとは?
DICの病態って?
DICは、
全身の細動脈、毛細血管内での「異常な凝固促進」と
二次的な「線溶系の亢進」
により止血が障害され「出血傾向」となります。
DICのときに生じやすいのは、
破砕赤血球や断片化赤血球です。
毛細血管に生じるフィブリン網を赤血球が通ると、上記のような傷ついた赤血球が出てきてしまいます。もちろんですが、小さい赤血球です。
小さい赤血球には何がある?
小さい赤血球には、
①球状赤血球(免疫介在性溶血性貧血)
②標的赤血球(門脈体循環シャント)
③菲薄赤血球(鉄欠乏性貧血)
④断片化赤血球(DIC)
などがあります。
臨床的には重要な知識なので、将来臨床志望なら覚えたほうが良いと思います。
血栓ができる原因
血栓形成には、3つの条件があります。
これを「ウィルヒョウの3徴」といいます。
ウィルヒョウ(Virchow)の3徴
- 血管内皮の障害
- 血流速度の低下
- 血液性状の変化
参考
動物病理学総論第3版p98〜100