牛の産褥性子宮炎に関する記述として適切なのはどれか。

過去問

72回 B問題 問73

難易度:並

牛の産褥性子宮炎に関する記述として適切なのはどれか。
  1. 分娩時および産褥期の子宮へのウイルス感染が直接的な原因である。
  2. 無色透明な粘液の排出がみられる。
  3. 食欲停止、体温上昇、頻脈などが認められる。
  4. 確定診断には超音波診断装置が必要である。
  5. プロジェステロン製剤で治療する。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆
分娩時および産褥期の子宮への細菌感染が直接的な原因である。

重要度:☆☆
暗赤色の粘液の排出がみられる。

悪露の貯留や、漏出がみられます。

悪露ってなんだ?

結論:子宮や子宮頸管や膣からの血液が混ざった粘性の分泌物です。

本来2週間程度で完全に排出されますが、子宮筋の運動が不十分な場合、悪露が子宮内に滞留します。それを「胎盤停滞症」といいます。

「産褥性子宮炎」と「胎盤停滞症」は併発していることが多いので、一緒に覚えて下さい。

重要度:☆☆
食欲停止、体温上昇、頻脈などが認められる。

正解です。一般的な細菌感染に起こりそうな症状ですね。

重要度:☆☆
確定診断には超音波診断装置が必要である。

細菌感染症なので、排出された悪露の状態を検査します。

重要度:☆☆
抗生物質で治療する。

解説

「産褥性子宮炎」は、
産褥期の細菌感染による子宮炎です。

この疾患の何が面倒かというと、その後慢性的な子宮内膜炎に移行し、
子宮の回復が遅れたり、受胎が悪くなる可能性があります。

産褥期は、分娩の期間です。