犬の天疱瘡に関する記述として適当なのはどれか。

過去問

72回 B問題 問7

難易度:並

犬の天疱瘡に関する記述として適当なのはどれか。
  1. メラノサイトが減少して色素脱出が生じる。
  2. 好酸球の浸潤が特徴である。
  3. 尋常性天疱瘡は口腔粘膜に病変が好発する。
  4. 犬では落葉状天疱瘡が最も発生頻度が高い。
  5. アポトーシスに陥った表皮細胞を取り囲むようにリンパ球が出現する。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆
メラノサイトが減少して色素脱出が生じる。

「白斑」ですね。

重要度:☆☆
好中球の浸潤が特徴である。

好酸球ではなく好中球の浸潤です。
ですが、細菌感染はないため変性していないのが特徴です。

重要度:☆☆
尋常性天疱瘡は口腔粘膜に病変が好発する。

正解です。

重要度:☆☆☆
犬では落葉状天疱瘡が最も発生頻度が高い。

正解です。

重要度:☆
アポトーシスに陥った表皮細胞を取り囲むようにリンパ球が出現する。

解説

天疱瘡とは??

天疱瘡は細胞間接着に欠かせな
いタンパク質(デスモグレイン)に対する自己免疫疾患です。

Ⅱ型アレルギーに分類されます。

落葉状天疱瘡とは?

皮膚に限局して起こる、犬に多い自己免疫疾患です。

特徴的な病理所見としては、
「棘融解細胞」や「変性していない好中球」が有名ですね。

尋常性天疱瘡とは?

皮膚というより口腔粘膜に生じやすい自己免疫疾患です。
落葉状天疱瘡との違いが分かれば十分です。

アレルギー分類の覚えよう!

Ⅰ型Ⅱ型Ⅲ型Ⅳ型
同義即時型細胞傷害性免疫複合体型遅延型
抗体IgEIgG
IgM
IgG
IgM
感作T細胞
疾患蕁麻疹
アナフィラキシー
天疱瘡
自己免疫性溶血性貧血
血管炎
糸球体腎炎
全身性エリテマトーデス
接触性皮膚炎