犬の汎骨炎に関する記述として適切でないのはどれか。

過去問

72回 B問題 問66

難易度:難

犬の汎骨炎に関する記述として適切でないのはどれか。
  1. 若齢の大型犬で発生が多い。
  2. 移動性の四肢跛行を呈する。
  3. 高尿酸血症が原因である。
  4. 単純 X線検査により診断する。
  5. 自然治癒することが多い。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆☆
若齢の大型犬で発生が多い。

若齢・大型犬の跛行で考えるべき疾患は、「股異形成」と「汎骨炎」の2つです。

重要度:☆☆☆
移動性の四肢跛行を呈する。

要するに、痛がる場所が変わるということです。

特徴的な臨床所見です。

重要度:☆
高尿酸血症が原因である。

痛風の説明だと思います。

重要度:☆☆☆
単純 X線検査により診断する。

骨髄の部分が、やや不透過性になります。

重要度:☆☆☆
自然治癒することが多い。

重要な選択肢です。

「汎骨炎」は、自然治癒します!

解説

この問題も、選択肢の吟味で十分です。

「汎骨炎」は原因不明ですが、成長に伴って自然寛解する骨の炎症性疾患です。

ポイントは、
「若齢の大型犬」
「痛がる場所が変わる」
「骨のX線透過性亢進
「自然治癒する」です。

実地問題のレントゲン写真で、
「なんか骨髄部分だけがボヤッと白くなってるなぁ」と思ったら大体「汎骨炎」です。
あくまでテクニックですが。

類題はこちら。

若齢の大型犬で注意するべきは「股関節形成不全(股異形成)」です。