犬の精巣腫瘍に関する記述として正しいのはどれか。

良問

72回 B問題 問47

難易度:易

犬の精巣腫瘍に関する記述として正しいのはどれか。
  1. セルトリ細胞腫の一部の例では汎血球減少症が生じる。
  2. セルトリ細胞腫は高プロジェステロン血症を起こす。
  3. 潜在精巣の犬にはライディッヒ細胞腫が多発する。
  4. ライディッヒ細胞腫は雌性化徴候を起こす。
  5. 精上皮腫の多くは悪性腫瘍である。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆☆
セルトリ細胞腫の一部の例では汎血球減少症が生じる。

高エストロジェンによる副作用です。
エストロジェンにより骨髄抑制が生じ血球が減少します。

どうしてエストロジェンで骨髄抑制が起こるかは、
残念ながら解明されていないのが現状のようです。無念、、、

重要度:☆☆☆
セルトリ細胞腫は高エストロジェン血症を起こす。

重要度:☆☆☆
潜在精巣の犬にはセルトリ細胞腫が多発する。

そのため、潜在精巣は摘出します。ウシの場合も、潜在精巣は摘出しますよね。

実は、精巣下降が完了する時期は大動物と小動物で変わります。

牛・馬・豚などの大動物では、生まれてくる前には精巣下降が完了しています。一方、犬や猫の小動物では、生後1ヶ月程度かけてやっと精巣下降が完了します。

だから、牛の場合生まれた後に精巣がないと「あれっ??」となるわけです。超音波で探しても見つからずに泣く泣く開腹手術をしている症例を実習で経験しました〜。

重要度:☆☆☆
セルトリ細胞腫は雌性化徴候を起こす。

高エストロジェンにより雌化が起こります。

重要度:☆☆☆
精上皮腫の多くは良性腫瘍である。

「精上皮腫」は一般的に良性腫瘍で臨床兆候はとらない。