犬の免疫介在性血小板減少症に関する記述として正しいのはどれか。

過去問

72回 B問題 問41

難易度:並

犬の免疫介在性血小板減少症に関する記述として正しいのはどれか。
  1. 臨床症状として皮下に点状出血を呈する。
  2. ビタミンK の欠乏によって生じる。
  3. 原発性免疫介在性血小板減少症の死亡率は約 80%である。
  4. APTTが延長する。
  5. 初期治療は主にグルココルチコイドの投与である。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆☆
臨床症状として皮下に点状出血を呈する。

表在性の止血異常(一次止血異常)がみられるのが特徴的です。

ちなみに筋肉・関節などからの深部出血(二次止血異常)は、凝固因子の減少によって生じます。

重要度:☆☆☆
ビタミンK の欠乏によって生じる。

全然ちゃう。

重要度:☆☆
原発性免疫介在性血小板減少症の死亡率は約 80%である。

おそらく原発性ではなく、「免疫介在性溶血性貧血」と「免疫介在性血小板減少症」を合併した「エバンス症候群」だと考えます。

免疫介在性溶血性貧血でも死亡率が30〜70%だと考えると、”原発性”血小板減少症で死亡率80%は高すぎると思われます。

重要度:☆☆☆
APTTが延長しない

APTTが延長は凝固因子の欠乏によって生じます。血小板が減少しただけでは延長しません。

重要度:☆☆☆
初期治療は主にグルココルチコイドの投与である。

解説