肝臓の小葉中心性脂肪変性の原因として適当なのはどれか。

良問

71回 B問題 問7

難易度:並

肝臓の小葉中心性脂肪変性の原因として適当なのはどれか。
  1. 飢餓
  2. 高脂肪食
  3. 四塩化炭素中毒
  4. 低酸素症
  5. 蛋白欠乏食

1. a, b 2. a, e 3. b, c 4. c, d 5. d, e


選択肢を吟味しよう!

重要度:☆
飢餓

小葉周辺性の原因です。

重要度:☆
高脂肪食

小葉周辺性の原因です。

重要度:☆☆☆
四塩化炭素中毒

重要度:☆☆☆
低酸素症

重要度:☆
蛋白欠乏食

小葉周辺性の原因です。

解説

脂肪変性が肝臓で生じる場合、

「中心性」
「周辺性」
「びまん性」の3つのタイプに分類されます。

中心性脂肪変性

中心性の原因は下記に示すとおりです。

  • 低酸素症
  • 中毒(四塩化炭素、アルカロイド、カビ毒)

肝臓の小葉の中心部(静脈付近)には、
チトクロームP-450が多く存在してます。

酵素により中毒成分を代謝した際に生じる「活性酸素」により、中心部がダメージを負います。

また、血液は 周辺 → 中心 へと流れるため、
中心部は血行動態的に低酸素・低栄養に対して影響を受けやすいことになります。

周辺性脂肪変性

周辺性の原因は以下に示すとおりです。

  • 飢餓
  • 高脂肪食
  • 蛋白欠乏食

脂肪が蓄積するのは、小葉の周辺ということが分かりますね。

びまん性脂肪変性

びまん性の原因は以下に示すとおりです。

  • 糖尿病
  • ケトアシドーシス