猫の重度歯肉口内炎で適応となる外科的治療法はどれか。

過去問

71回 B問題 問62

難易度:並

猫の重度歯肉口内炎で適応となる外科的治療法はどれか。
  1. 全臼歯抜歯
  2. 口唇形成術
  3. 吻側下顎骨切除
  4. 下顎腺・舌下腺切除
  5. 扁桃切除

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆☆
全臼歯抜歯

重要度:☆
口唇形成術

重要度:☆
吻側下顎骨切除

重要度:☆
下顎腺・舌下腺切除

重要度:☆
扁桃切除

解説

猫の重度歯肉口内炎は、歯肉・尾側口腔粘膜(奥歯の更に奥)に対する慢性の炎症性疾患で原因は解明されていません。症状は、口腔粘膜のびらん・潰瘍、激しい痛みに由来した流涎や元気食欲の低下があげられます。

歯垢・歯石の除去でも症状が改善する場合もありますが
、外科的に「全臼歯抜歯」を行うことが最も治療効果が高いです。

歯周病 vs 歯肉口内炎

口内炎とは、口腔粘膜に2ヶ所以上の炎症を呈する病態をいいます。よって歯肉口内炎は、歯肉の炎症が他の口腔粘膜(特に尾側粘膜にまで)波及した口内炎の上位互換みたいなものです。

一方で、歯周病とは名の通り歯周囲に炎症が限局しているため歯肉口内炎とはいえません。

猫の口内炎なので、カリシウイルスや細菌感染の関与も考えられます。

そのため内科療法として抗生剤はもちろんのこと、インターフェイスωを使用する場合もあります。