牛海綿状脳症に関する記述として正しいのはどれか。

過去問

65回 B問題 問14

難易度:並

牛海綿状脳症に関する記述として正しいのはどれか。
  1. 脳幹部に炎症反応が認められる。
  2. 潜伏期は 4 〜 5 週間である。
  3. 診断には in situ hybridization による核酸の検出が用いられる。
  4. 迷走神経背側核と孤束核は組織病変の好発部位である。
  5. 病原体の失活には 2 規定の NaOH が有効である。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆☆
脳幹部に炎症反応が認められない

異常プリオンは、脳・脊髄・一部の小腸に蓄積します。そのため、脳幹部は無事です。

そしてこれら異常プリオンが蓄積する部位を「特定危険部位(SRM)」と呼びます。

重要度:☆☆☆
潜伏期は 年単位である。

重要度:☆☆☆
診断には ウェスタンブロッティング によるタンパク質の検出が用いられる。

in situ hybridization」は、組織切片における目的遺伝子の”局在”や”発現部位”を特定するための技術です。

「牛海綿状脳症(BSE)」の原因物質は”タンパク質”なので、ウェスタンブロッティング技術が適当だと考えています。現場では、一次検査としてELISA、二次検査として病理・免疫組織化学染色・WBが使用されているようですね。

BSEの診断方法
https://www.fsc.go.jp/sonota/qabse5.pdf

  • ウェスタンブロッティング(西)
    • タンパク質の検出
  • ノーザンブロッティング(北)
    • RNAの検出
  • サザンブロッティング(南)
    • DNAの検出

※イースタン(東)は残念ながらありません。

重要度:☆☆
迷走神経背側核と孤束核は組織病変の好発部位である。

重要度:☆☆☆
病原体の失活には 2 規定の NaOH が有効である。

高圧蒸気滅菌は効きません!

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