【獣医師国家試験】消化器機能に対する作用

まとめ

催吐薬

「催吐薬」は作用機序は正確に解明されていないので、薬の”名前”だけを覚えましょう!

催吐薬 まとめ

  • ドパミンD1&2受容体作動薬
    • アポモルヒネ
  • セロトニン5‐HT3受容体作動
    • エメチン
  • その他
    • トラネキサム酸
    • α2 受容体刺激薬

犬で一般的な催吐薬としては「アポモルヒネ」「トラネキサム酸」が有名です。

猫ではドパミン受容体の発現が犬と比べて少ないため「アポモルヒネ」は使用できず、第一選択は「α2 受容体刺激薬」だと個人的に考えています。

制吐薬

嘔吐に関わる受容体は、「NK1受容体」「D2受容体」「5‐HT3受容体」「H1受容体」「ムスカリン受容体」の5つ知られています。

上記の受容体を拮抗することにより嘔吐を抑制することができます。

Nekoyasiki
Nekoyasiki

小動物臨床でも、頻繁に使用する薬だからしっかり覚えよう!

制吐薬 まとめ

  • ニューロキニン NK1受容体 拮抗薬
    • 制吐 +「内部痛緩和」
    • マロピタント
  • ドパミンD2受容体拮抗薬
    • 制吐 +「上部消化管運動改善」
    • メトクロプラミド
  • セロトニン5‐HT3受容体拮抗薬
    • 制吐 +「悪心改善」
    • オンダンセトロン

抗潰瘍薬

胃酸は内容物の消化に不可欠な物質ですが、胃潰瘍の場合には酸であるが故に組織を傷害します。

そんな胃酸に対処するには大きく2つの方法があります。

  • 1つ目は胃酸の分泌を抑える方法
  • 2つ目は胃酸から粘膜を守る方法

国家試験でも、もちろん現場でも用いる薬物ばかりなのでしっかり覚えましょう!

胃酸分泌 抑制薬

胃酸分泌に関わっているのは3つ受容体「H2受容体」「M1受容体」「G受容体」と、輸送担体「H+-K+-ATPase」です。胃酸分泌を抑制するには関わる受容体を阻害すればOKです。

胃酸抑制薬 まとめ

  • H+-K+-ATPase阻害薬(プロトンポンプインヒビター)
    • オメプラゾール
  • ヒスタミンH2受容体拮抗薬
    • シメチジン
    • ファモチジン
  • ムスカリンM1受容体拮抗薬
    • ピレンゼピン
  • ガストリンG受容体拮抗薬
    • 教科書には載っていないので覚えなくてOK
    • プログルミド

粘膜保護薬

胃酸から粘膜を守る方法は2つあります。

胃酸と中和させて刺激を少なくする「制酸薬」や、粘膜をコーティングする「粘膜保護薬」があります。

粘膜保護薬 まとめ

  • 粘膜保護薬
    • ミソプロストール(商品名:サイトテック)
    • スクラルファート
  • 制酸薬
    • 酸化 マグネシウム
    • 水酸化 マグネシウム

スクラルファート」は潰瘍部分や炎症部分に選択的に結合して保護層を形成し保護層を形成します。

ミソプロストール」は特にプロスタグランジンE1誘導体です。

PGE が胃に作用すると、粘液や重炭酸イオンの分泌することにより胃酸から粘膜を守ります。ステロイドや NSAIDs の長期投与によってプロスタグランジンの生成が抑制されることによる PGE 低下を緩和する目的で使用されます。

下剤〈瀉下薬〉

下剤は5種類あります。下剤の作用機序の外観図を下にしめしました。

下剤〈瀉下薬〉 まとめ

  • 糖類性 – 下剤
    • ラクツロース
  • 塩類性 – 下剤
    • グリセリン・流動パラフィン
  • 粘液性 – 下剤
    • 硫酸ナトリウム
    • 硫酸マグネシウム
  • 刺激性 – 下剤
    • ヒマシ油
    • ピコスルファート ナトリウム
  • 膨張性 – 下剤
    • カルボキシ メチル セルロース ナトリウム

「糖類性・塩類性 下剤」はいずれも浸透圧を高めて、水分を引き込むことで便を柔らかくします。糖類性下剤の「ラクツロース」は腸内のNH3+の発生を抑制することによって肝性脳症にも使用されます。

「膨張性 下剤」は消化管内で膨張することによって間接的に消化管を刺激して、消化管運動を促進します。

抗下痢薬〈止瀉薬〉

下痢を改善するために、多く分けて2つの方法があります。

  • 腸の運動を抑える
  • 腸への刺激を緩和する
    • 腸粘膜を守る「収斂薬」
    • 刺激物を減らす「吸着薬」「殺菌薬」
    • 環境を良くする「整腸剤」

抗下痢薬〈止瀉薬〉  まとめ

  • 腸の運動を抑える
    • ロペラミド
    • ブチルスコポラミン(商品名:ブスコパン)
  • 腸への刺激を緩和する
    • 収斂薬 ー タンニン酸 / 次硝酸ビスマス
    • 吸着薬 ー ケイ酸アルミニウム
    • 殺菌薬 ー ベルベリン
    • 整腸剤 ー 乳酸菌・ビフィズス菌
Nekoyasiki
Nekoyasiki

小動物臨床で使われるディアバスターには「タンニン酸ベルベリン」が配合されているね!
タンニン酸とベルベリンがそれぞれ効くんだね!

鎮痙薬

腸の運動に関わる受容体は、副交感神経が関わる「ムスカリン受容体」の他に「オピオイド受容体」があります。作用機序は少し複雑ですし、”刺激”薬なので注意しましょう!

鎮痙薬

  • ムスカリンM3受容体遮断薬
    • アトロピン
    • ブチルスコポラミン
  • オピオイドμ受容体を刺激薬
    • ロペラミド

「ブチルスコポラミン」「ロペラミド」は、「下痢止め」のところにも記載したように異常な腸の運動を抑制して下痢を止める作用もあります。

「ロペラミド」はオピオイド受容体を刺激し、アセチルコリンの遊離抑制によって腸管運動を抑制する薬です。

ねこさん
ねこさん

えええ、ロペラミドってオピオイドだけど、、、大丈夫?依存性はないのかしら?

Nekoyasiki
Nekoyasiki

ロペラミドは中枢移行性が少ないから、神経系に対する影響はほとんどないんだってよ!

胃腸機能調整薬

胃腸機能調整薬 まとめ

  • モサプリド(商品名:プロナミド)
  • メトクロプラミド(商品名:プリンペラン)

腸を動かすためには、アセチルコリン(ACh)を増やす必要があります。

モサプリド」は「セロトニン5-HT4受容体」を”刺激”して「メトクロプラミド」は少し複雑ですが、「ドパミンD2受容体」を阻害することによりACh分泌を促します。

Nekoyasiki
Nekoyasiki

「ドパミン」は生理的にAChの分泌を抑制する働きがあるんだよ!

消化器毒性物質

消化器毒性物質 まとめ

  • 抗悪性腫瘍薬
  • 非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)
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