インフルエンザウイルスに対するアマンタジンの作用機序はどれか。

過去問

73回 B問題 問13

難易度:並

インフルエンザウイルスに対するアマンタジンの作用機序はどれか。
  1. ウイルス RNA の合成阻害
  2. ウイルス粒子の放出阻害
  3. 逆転写反応の阻害
  4. ウイルスのプロテアーゼ阻害
  5. 脱殻阻害

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆
ウイルス RNA の合成阻害

新型コロナウイルスの治療薬として有名になった「ファビピラビル(商品名:アビガン)」です。

重要度:☆
ウイルス粒子の放出阻害

インフルエンザウイルスが細胞外に放出されるためには「ノイラミニダーゼ」という酵素がひつようになります。

この酵素を阻害することで、ウイルスが細胞外に放出されることを妨げます。
これがノイラミニダーゼ阻害薬です。

つまり、
発症後できるだけ早く飲むことで増殖を抑えられるので良いですね。

タミフル」「イナビル」という薬がそれに当たります。

重要度:☆
逆転写反応の阻害

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対する薬として存在します。
インフルエンザウイルスは、逆転写酵素を持っていないので、絶対に選択してはならない問題です!

重要度:☆
ウイルスのプロテアーゼ阻害

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の体内での
感染拡大を抑える薬として存在します。

重要度:☆☆☆
脱殻阻害

脱殻とは、核内に入るためにカプシドタンパク質から離れて核酸だけの状態になることです。タンパク質の鎧を脱いで裸(核酸)の状態になってお風呂(核内)に入るみたいな感覚です。

それを阻害するのが「アマンタジン」の作用機序です。