73回 A問題 問56
難易度:易
ウイルスゲノムの変異を示すのはどれか。
- 欠失
- 挿入
- 干渉
- 表現型混合
- 相補
選択肢を吟味しよう!
重要度:☆☆☆
欠失
ゲノムの変異が起こります。
重要度:☆☆☆
挿入
ゲノムの変異が起こります。
重要度:☆
干渉
2種類のウイルスを共感染したとき、片方の増殖が抑制される現象をいいます。
重要度:☆
表現型混合
複数のウイルスが共感染すると、互いのウイルス構造蛋白が入り混じったウイルスが形成される現象をいいます。
重要度:☆
相補
2種類以上のウイルスが共感染したとき、一方または両方が複製できなくても、相手を補い合って複製が起こる現象をいいます。
他にも重要なワードとして「増強」があります。
これは、2種類のウイルスが共感染したとき、片方のウイルスが増強される現象をいいます。
有名な話が、豚熱ウイルス(フラビウイルス)を感染させた細胞にニューカッスル病ウイルス(パラミクソウイルス)を共感染させると、通常起こらない細胞変性効果(CPE)が発現します。
この現象を用いたのが「END法」といって豚熱ウイルスの定量に用いられます。
この方法は「牛ウイルス性下痢症」のウイルス定量にも応用されています。
解説
変異の中でも、偶発変異は
「置換」
「挿入」
「欠失」の3つのタイプがあります。
この変異は低い頻度で生じています。
偶発変異は塩基1つから数塩基以上に及ぶものまで様々ですが、
塩基1つの変化を特に「点変異」といいます。
また偶発変異の「挿入」「欠失」により、
アミノ酸の読み枠がずれる変異を「フレームシフト変異」と呼びます。


