リケッチアに関する記述として誤っているのはどれか。

過去問

73回 A問題 問54

難易度:並

リケッチアに関する記述として誤っているのはどれか。
  1. グラム陰性菌である。
  2. 発育鶏卵で分離できる。
  3. 接触感染が主な伝播経路である。
  4. ゲノムサイズは一般の細菌よりも小さい。
  5. クロラムフェニコールに感受性を示す。

解説

重要度:☆☆☆
グラム陰性菌である。

正しいです。

重要度:☆☆
発育鶏卵で分離できる。

正しいです。

重要度:☆☆
接触感染が主な伝播経路である。

クラミジアの説明だと思われます。

リケッチアは、ダニによって媒介されます。正しい言葉が思い当たりませんが、吸血感染とも言うべきでしょうか?

重要度:☆☆☆
ゲノムサイズは一般の細菌よりも小さい。

そうなんですよ!

重要度:☆☆
クロラムフェニコールに感受性を示す。

リケッチアに対しては、
テトラサイクリン系(ドキシサイクリン)や
クロラムフェニコールが有効です。

一方でクラミジアに対しては、
テトラサイクリン系(ドキシサイクリン)や
マクロライド系(アジスロマイシン)が用いられます。

テトラサイクリンは最低限覚えたほうが良いです。

詳細と周辺知識

微生物の分類分けを知ろう

せっかくなので、
「真菌」
「細菌」
「ウイルス」の違いを覚えましょう。

これを覚えれば、まじで神!

分類分けと特徴のまとめ

真菌細菌マイコ
プラズマ
リケッチアクラミジアウイルス
核の有無
細胞壁
の有無
核酸両方両方両方両方両方片方
増殖様式酵母と
糸状菌で
異なる
ニ分裂ニ分裂ニ分裂ニ分裂1段階増殖
暗黒期
人工培地
での増殖
できるできる一応できる
PPLO培地
できないできないできない
エネルギー自ら産生自ら産生自ら産生自ら産生作れない作れない

酵母は、二分裂や出芽により増殖し
糸状菌は、菌糸や胞子の形成により増殖する。

リケッチアが原因となる感染症

ダニ媒介性のリケッチアによる感染症

  • ツツガムシ病
  • エールリヒア
  • 日本紅斑熱

シラミ媒介性のリケッチアによる感染症

  • 発疹チフス

ノミ媒介性のリケッチアによる感染症

  • 発疹

Q熱の原因菌で有名な「コクシエラ」は、
リッケチアではないので注意が必要です。