水俣病に関する記述として誤っているのはどれか。

過去問

72回 B問題 問26

難易度:並

水俣病に関する記述として誤っているのはどれか。
  1. 原因物質はメチル水銀である。
  2. 腎臓の尿細管における再吸収機能が障害される。
  3. 原因物質は胎盤を通過して先天性疾患を引き起こす。
  4. 阿賀野川流域において同様の公害問題が発生した。
  5. 原因物質が蓄積した魚介類を摂取することにより発生した。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆☆
原因物質はメチル水銀である。

メチル水銀が血液脳関門を通過することにより「中枢神経障害」を引き起こします。

絶対に覚えるべきポイントです。

重要度:☆
腎臓の尿細管における再吸収機能が障害される。

カドミウムによる「イタイイタイ病」の説明です。

イタイイタイ病は汚染された「米」の摂取が原因で起こりました。

カドミウムは、肝臓や腎臓に”蓄積”し、尿細管を傷害します。
また「間質性腎炎」が生じることも重要です。

腎臓が悪くなるので、ビタミンDを活性化できず、血中のCa濃度が低下します。

さらにカドミウムが骨に沈着するため「骨軟化症」が生じ、
骨がポキポキ折れて痛い痛いというわけですね。

重要度:☆☆☆
原因物質は胎盤を通過して先天性疾患を引き起こす。

脂溶性なので、胎盤だけでなく、脳にも影響を与えます。(中枢神経障害)

重要度:☆☆☆
阿賀野川流域において同様の公害問題が発生した。

新潟水俣病や第二水俣病と呼ばれていますね。
阿賀野川は新潟県にあります。

最初の「水俣病」は、熊本県”水俣湾”で発生しました。

重要度:☆☆☆
原因物質が蓄積した魚介類を摂取することにより発生した。

水俣病は、「魚介類」の摂取により起こります。

ちなみに「イタイイタイ病」はカドミウムに汚染された「米」の摂取により起こります。

解説