71回 A問題 問40
難易度:易
- 高カルシウム血症 ― 肛門囊アポクリン腺癌
- クッシング症候群 ― ACTH 産生腺腫
- 消化管潰瘍 ― 肥満細胞腫
- 高血糖症 ― クローム親和性細胞腫
- 高エストロジェン症 ― 卵巣顆粒膜細胞腫
選択肢を吟味しよう!
重要度:☆☆☆
高カルシウム血症 ― 肛門囊アポクリン腺癌
腫瘍随伴症候群で「高カルシウム血症」を伴うのは以下にまとめました。
特に赤色はガチで覚えて下さい。
- 肛門嚢アポクリン腺癌
- リンパ腫
- 多発性骨髄腫
- 胸腺腫
- 上皮小体機能亢進症
重要度:☆☆☆
クッシング症候群 ― ACTH 産生腺腫
重要度:☆☆☆
消化管潰瘍 ― 肥満細胞腫
腫瘍化した肥満細胞から分泌される「ヒスタミン」が、消化管のH2受容体に結合、胃酸の分泌を促します。そのため肥満細胞腫瘍が疑われた場合は、胃粘膜保護薬や抗潰瘍薬を用います。
他にも潰瘍を起こす腫瘍として「ガストリノーマ」がありますね。
胃粘膜が潰瘍を起こすなんて、だいたい腫瘍によるものが多いので速攻内視鏡してバイオプシーでしょうな!
重要度:☆☆☆
高血圧症 ― クローム親和性細胞腫
クロム親和性細胞は、副腎髄質に存在しカテコールアミンの分泌しています。
その部分が腫瘍化することで、正常以上にカテコールアミンを分泌することによる症状が出てくるわけです。そんなわけで、特徴的な症状としては高血圧になると思います。
しかし、、、
カテコールアミンの分泌が増えると、血糖値は増えると思うのは僕だけでしょうか?おって調べてみます。
重要度:☆☆☆
高エストロジェン症 ― 卵巣顆粒膜細胞腫
卵巣腫瘍で最も多い腫瘍です。子宮蓄膿症を併発している例もあるらしい。
卵巣の腫瘍なので、卵巣から分泌されるエストロジェンやプロジェステロンの過剰産生が見られるのは想像しやすいですね。
高エストロジェン血症の場合、骨髄抑制により再生不良性貧血を起こすってとこまで覚えると、「セルトリ細胞腫」にも応用できて良いです。
解説
腫瘍随伴症候群として選択肢も重要ですが、もうひとつ「過粘稠症候群」も重要です。
「過粘稠症候群」とは、血液の粘稠度が増加することで血流速度が低下して抹消循環障害が生じる病態を言います。この病態を引き起こす疾患としては「モノクローナルガンモパシー(多発性骨髄腫・白血病)」や「真性多血症」があります。