転移性石灰沈着に関する記述として誤っているのはどれか。

過去問

71回 A問題 問39

難易度:並

転移性石灰沈着に関する記述として誤っているのはどれか。
  1. 細胞内ではミトコンドリア内に沈着が始まる。
  2. ビタミンD 過剰症が原因となる。
  3. コッサ反応に陽性を呈する。
  4. 肺胞壁の弾性線維に沿って沈着する。
  5. 胃粘膜に好発する。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆
細胞内ではミトコンドリア内に沈着が始まる。

異栄養症石灰沈着の説明です。
カルシウムが細胞内に流入してきます。

重要度:☆☆
ビタミンD 過剰症が原因となる。

高カルシウム血症を引き起こすため、転移性石灰沈着の原因になります。

重要度:☆☆☆
コッサ反応に陽性を呈する。

重要な染色方法です。

重要度:☆☆
肺胞壁の弾性線維に沿って沈着する。

重要度:☆☆
胃粘膜に好発する。

解説

「転移性石灰沈着」とは、
高カルシウム血症に続発する石灰沈着です。

石灰沈着しやすい部位は、
「胃の粘膜上皮」
「腎臓の尿細管上皮」などのpHに関わる部分がメインで、

さらに血管壁や肺胞壁などの弾性繊維にも沈着しやすいことが分かっています。

同じ石灰沈着でも、カルシウム濃度に関わらず起こる「異栄養性石灰沈着」があります。これは細胞の変性や壊死に伴って生じる沈着で、機序は複雑なので覚えなくて良いです。

ちなみに、カルシウムが細胞内に流入し
ミトコンドリアに沈着し始めます。