豚の抗酸菌症に関する記述として適切なのはどれか。

良問

75回 B問題 問14

難易度:難

豚の抗酸菌症に関する記述として適切なのはどれか。
  1. 主に経口的に感染する。
  2. 呼吸器症状を主徴とする。
  3. 病原体は Mycobacterium tuberculosis である。
  4. 抗菌薬が治療に有効である。
  5. 病原体が豚からヒトに高い頻度で直接伝播する。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆
主に経口的に感染する。

重要度:☆☆☆
呼吸器症状を主徴とする。

ほとんどが無症状です。と畜場で偶発的に発見されることが多い疾患ですね。

重要度:☆☆☆
病原体は Mycobacterium avium である。

一般的に「Mycobacterium avium complex」とまとめて呼ばれます。

重要度:☆☆☆
抗菌薬が治療に反応しにくい

マクロファージに感染するため、抗生物質は効きにくいようです。そのため一般的に治療は行わず、感染した母豚は早期に摘発淘汰されます。消毒薬での清浄化が必須です。

重要度:☆☆☆
病原体が豚からヒトに高い頻度で直接伝播しない

豚が直接の感染源になったケースはまだないようです。ですが、人に感染する可能性はあるため注意が必要です。

結核との違いを理解しよう!

結核抗酸菌症
対象
原因菌
Mycobacterium
tuberculosisbovisavium
感染形態経気道感染経口感染
症状肺炎無症状
治療抗生物質の多剤併用摘発淘汰

結核に関して演習しよう!

参考

https://www.e-jasv.com/gijutu_pdf/kanri_02_ito.pdf