【獣医師国家試験】泌尿器系〈泌尿器系の構造と機能〉

まとめ

本記事は、獣医師国家試験の出題基準を一から解説しようとする一大プロジェクトの「泌尿器」編です。

腎臓

腎臓の外観

腎臓 – Kidney」は腎葉の集合体で、腎葉が完全に独立した場合を「葉状腎」、完全あるいは部分的に癒合している場合は「単葉腎」に分類されます(比較解剖図説)。僕らが学習する家畜のほとんどは「単腎」に分類されますが、動物ごとに癒合の程度は異なります。

Nekoyasiki
Nekoyasiki

海棲哺乳類、特にイルカさんは完全な「葉状腎」だよ!

牛の場合、外見上は「葉状腎」ですが、内部構造は癒合していて完全ではありません。そのため牛は”見かけ上の葉状腎”と表現されています。

教科書によって葉状腎と単葉腎の分類に統一感がないので、国家試験には出題されないと考えています。。。とっても話がややこしいのでスルーしましょう。。。

腎臓の位置関係

「腎臓」は一対存在していますが、
「左腎」は移動に富み、「右腎」はより頭側に存在して肝臓の「尾状葉」と「腎圧痕」を作ります。

「左腎」はどの家畜でも比較的自由に動き、特に反芻類の場合は第一胃の容積に応じて移動するため「遊走腎」と呼ばれています。

「右腎」に関しては、特に豚が特徴的で「腎圧痕」をつくりません。左腎と比較して頭側にはありますが、上記のように「左腎」は移動するので、絶対ではないことに注意しましょう!

Nekoyasiki
Nekoyasiki

ちなみに人間は、豚と同じように右腎が頭側にあるんだよ!

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