【獣医師国家試験】K:体温調節

まとめ

本記事は、獣医師国家試験の出題基準を一から解説する一大プロジェクトの第11弾「体温調節」です。

熱産生と熱放散

熱産生(ふるえ産熱と非ふるえ産熱)

熱産生

  • ふるえ産熱
  • 非ふるえ産熱
    • 褐色脂肪細胞

生物は低体温時や寒冷環境下に「熱産生反応」が起こります。熱を作る方法は大きく分けて「ふるえ産熱」と「”非”ふるえ産熱」に分けられます。

ふるえ産熱」は、骨格筋が”不随意”かつ律動的に細かく収縮する反応です。このとき、伸筋と屈筋が同時に収縮するので外部への仕事をせず、多くのエネルギーを熱に変換することができます。

”非”ふるえ産熱」とは、「ふるえ産熱」によらない熱産生をいい、「褐色脂肪細胞」により行われます。動物においては、新生児だけでなく寒冷環境の動物や、冬眠動物にも多くみられます。

一般的には糖質や脂質、タンパク質から作られた「ピルビン酸」や「アセチルCoA」は、好気的に「クエン酸回路」→「電子伝達系」にて多量のATPが生じます。

「褐色脂肪細胞」のミトコンドリア内には「脱共役タンパク質(UCP)」が存在し、このタンパク質によってATPの産生を抑制しATPに合成に使われるはずだったエネルギーを熱エネルギーとして放出することが可能になります。

Nekoyasiki
Nekoyasiki

この反応は、体温の恒常性だけでなく体重の恒常性にも関与しているみたい!
UCPの機能が低下していると、肥満傾向になるんだってね!

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