【獣医師国家試験】C:生体構成物質の構造と特性

まとめ

本記事は、獣医師国家試験の出題基準を一から解説しようとする一大プロジェクトの第3弾「生体構成物質の構造と特性」です。

Nekoyasiki
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時間がかかるかもしれないけど、精一杯頑張るよ!

糖質

獣医学では構造式を覚える必要がないので、どんな糖があるのかを覚えるだけでOKです。

単糖類

単糖類には「六単糖(ヘキソース)」「五単糖(ペントース)」の2つが存在します。

分類物質名役割
単糖類五単糖
ペントース
リボース核酸の部品
六単糖
ヘキソース
グルコースエネルギー
ガラクトース
フルクトース

余談ですが、糖の構造に「アルデヒド基」が存在する場合は「アルドース」、「ケトン基」がある場合は「ケトース」といいます。「フルクトース」は代表的なケトースで、”非”還元性になります。

Nekoyasiki
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フルクトースは果物から得られます。この名称はフルーツに由来していると思います!

「リボース」に関しては「核酸」の項で改めて説明しますね!

二糖類

「二糖類」は「単糖類」が2つ繋がった構造をしています。

分類物質名模式
二糖類マルトース(麦芽糖)
ラクトース(乳糖)
スクロース(ショ糖)

多糖類

重要な多糖類は「グルコース」で構成されています。

分類植物動物
セルロースデンプングリコーゲン
アミロースアミロペクチン
構成糖グルコース
構造β – 直鎖α直鎖α直鎖分岐α – 直鎖分岐
特徴細胞壁を構成グルコースの貯蔵グルコースの貯蔵グルコースの貯蔵

肉食動物はβ結合を分解する酵素を持っていないため、
食物の細胞壁を構成する「セルロース」は分解することができません。

Nekoyasiki
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セルロースは体内で分解はできないけど、腸内細菌の栄養になり腸内環境の良化につながるようですね!セルロースは「食物繊維」に含まれています。

アミロース」と「アミロペクチン」に関しては「グリコーゲン」と同様、グルコースを貯蔵するためにコンパクトに折りたたまれています。構成割合としては「アミロペクチン」の方が多いようですね!

グルコースの結合様式に関して

1 – 4結合」と
1 – 6結合」は結合によってグルコースの並びが決定します。

1 – 4結合」は、グルコースが 横 – 横 で結合するので直鎖状になります。一方で「1 – 6結合」は 上 – 下 で結合するので分岐を作ります。

α結合」と「β結合」に関してはグルコースの並びではなくグリコシド結合の向きに着目しましょう!「α結合」では下向きに「β結合」では上向きにグリコシド結合が生じます。

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