【獣医師国家試験】消化器1〈消化器系の構造と機能〉

まとめ

本記事は、獣医師国家試験の出題基準を一から解説しようとする一大プロジェクトの「消化器系」編の第1弾です。

口腔

口腔」とは「口唇」から「咽頭」に至る腔所で、
側面は「」、背面は「軟口蓋」と「硬口蓋」、基底は「」で占められます。

口唇」は「上唇」と「下唇」に分かれ「口角」によって結合します。

食肉類(羊・山羊も)では上唇に縦状の溝があり、この「上唇溝」によって左右に分けられます。一方で「下唇」は動物の種差が少なく特徴的な構造はありません。

Nekoyasiki
Nekoyasiki

「上唇」は「顔面神経」が分布しており、麻痺によって採食困難になるんだ!

「頬」は「口唇」の構造に類似し、肉食動物では「小 口腔腺(頬腺)」が集塊をなして「頬骨腺」を作ります。また「耳下腺」の開口部も存在しています。

「口蓋」は骨性の「硬口蓋」に続いて筋膜性の「軟口蓋」からなります。「軟口蓋」の先が「咽頭」になります。

口腔の説明として異なっているものはどれか。

  1. 口腔前庭とは歯列内側の空隙をいう。
  2. 口腔前庭と固有口腔は歯隙(槽間縁)を通して交通している。
  3. 硬口蓋は上顎骨と切歯骨と口蓋骨によって作られる。
  4. 硬口蓋には切歯管が存在し、口腔と鼻腔をつないでいる。
  5. 硬口蓋の口蓋ヒダは縦に配列している。

1. a, b 2. a, e 3. b, c 4. c, d 5. d, e

2(a&e)が正解です。

注意度:☆
固有口腔とは歯列内側の空隙をいう。

口腔前庭とは、歯列の外側の空隙をいいます。

注意度:☆☆
硬口蓋の口蓋ヒダはに配列している。

注意度:☆☆☆
硬口蓋には切歯管が存在し、口腔と鼻腔をつないでいる。

切歯管は鼻腔への通路と、鋤鼻器への通路があります。鋤鼻器はフェロモンの受容器が存在しています。

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