犬の骨肉腫に関する記述として適切なのはどれか。

過去問

74回 B問題 問60

難易度:並

犬の骨肉腫に関する記述として適切なのはどれか。
  1. 原発性骨腫瘍の 50%が骨肉腫である。
  2. X 線検査で確定診断できる。
  3. 初診時に単純 X 線検査で肺転移が検出される症例は 30% 以下である。
  4. 前肢では肘関節付近での発生が多い。
  5. 多くが断脚術で完治できる。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆☆
原発性骨腫瘍の約80%が骨肉腫である。

犬でも猫でも骨原発腫瘍の大半は骨肉腫になります。それ以外には「軟骨肉腫」や「滑膜肉腫」がありますね。

重要度:☆☆☆
X線検査で確定診断できない

典型的なX線検査所見は、「サンバースト」です。

重要度:☆☆☆
初診時に単純X線検査で肺転移が検出される症例は 30% 以下である。

重要度:☆☆☆
後肢では関節付近での発生が多い。

好発部位は、「肘から遠く、膝に近く」の四肢に多いです。

じゃぁ、軟骨肉腫はどこに多いんだよ?

結論:扁平骨に多いです。特に鼻腔、肋骨、骨盤のようです。

重要度:☆☆☆
多くが断脚術で完治できない

骨肉腫と軟骨肉腫って細胞診でどんな違いがある???

結論:破骨細胞の出現がポイントです。
いずれも視野が骨基質や軟骨基質などの”基質”の影響でピンク色になりますが、骨肉腫は骨融解と類骨の形成が特徴的で破骨細胞が散見されます。ちなみにですが、破骨細胞は多核細胞なので腫瘍細胞の悪性所見と捉えられやすいですが、核が同じ大きさなので鑑別が可能です!

もちろん非上皮系細胞なので紡錘形の形態をとるのは言うまでもありません。

参考

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