コリンエステラーゼを不可逆的に阻害し神経症状を示す物質はどれか。

過去問

74回 A問題 問33

難易度:並

コリンエステラーゼを不可逆的に阻害し神経症状を示す物質はどれか。
  1. パラチオン
  2. サリン
  3. アレスリン
  4. メタアルデヒド
  5. フィゾスチグミン

1. a, b 2. a, e 3. b, c 4. c, d 5. d, e


選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆
パラチオン

重要度:☆☆
サリン

重要度:☆☆
アレスリン

ピレスロイド系殺虫薬である
「アレスリン」はNa+チャネルに結合し、ナトリウムの過流入を起こすことで殺虫効果を示します。

重要度:☆
メタアルデヒド

軟体動物(ナメクジ)を駆虫するための殺虫剤です。

重要度:☆☆
フィゾスチグミン

コリンエステラーゼを”可逆的”に阻害し神経症状を示す物質です。

引っかからないように注意してくださいね!

まとめ

コリン作動薬 まとめ

これらはアセチルコリンと異なり、コリンエステラーゼ感受性を持たないので分解されにくい特徴があります。

さらに神経伝達物質としての作用(ニコチン様作用)ではなく、副交感神経作用(ムスカリン様作用)がメインです。要するにニコチン受容体への感受性は小さいということです。

  • ベタネコール
  • カルバコール
  • ピロカルピン

コリンエステラーゼ(ChE)阻害薬 まとめ

「医薬品としてのChE阻害薬」と「殺虫薬としてのChE阻害薬」の2つがあります。いずれにしても、アセチルコリンの分解を抑制することでアセチルコリンが蓄積し作用を増強することになります。

医薬品としてのChE阻害薬( = 副交感神経興奮薬 )

  • ネオスチグミン
    • ピント調節機能改善成分として目薬に入っています!
  • フィゾスチグミン
  • エドロホニウム
    • 重症筋無力症の診断法(テンシロンテスト)として使用。

ネオスチグミンとフィゾスチグミンの違いってなんや?

結論:天然か合成かの違いです。

ネオスチグミンは合成でフィゾスチグミンが天然です。

殺虫薬としてのChE阻害薬

  • カーバメート化合物(カルバリル)
  • 有機リン剤
    • パラチオン
    • マラチオン
    • サリン

解毒薬( 副交感神経遮断薬 )

  • プラリドキシム( PAM )
    • ChEの酵素活性を回復
  • アトロピン
    • アセチルコリン受容体を拮抗する

類題で殺虫剤に強くなろう!

ムスカリン受容体を拮抗する薬に関して

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