74回 A問題 問15
難易度:並
選択肢を吟味しよう!
重要度:☆☆☆
pHの低下
重要度:☆☆☆
温度の上昇
重要度:☆☆☆
2, 3-ジホスホグリセリン酸濃度の増加
重要度:☆☆☆
血中二酸化炭素(CO2)分圧の増加
重要度:☆一酸化炭素(CO)のヘモグロビンへの結合
左方変位します。
酸素解離曲線における右方変位とは?
本来の酸素解離曲線は「赤」で、右方変位した酸素解離曲線を「青」で表現しています。
図で示したように、
「pHの低下」
「体温の上昇」
「2,3-DPGの増加」
「CO2分圧の増加」
により酸素解離曲線が右方変位してきます。
右方変位する原因は覚える必要はありません。
酸素を離すべき場所は酸素消費が激しいとこです。
酸素消費が激しいところは、当然②温度が上がりますし、③2,3-DPGの産生も亢進し、二酸化炭素がたくさん排出されます。
当然CO2が増えれば④CO2分圧の増加しますよね。
CO2は「酸」なので①pHが低下します。
これで4つの原因を網羅できましたね。
その結果、本来酸素分圧50mmHgで85%だった酸素飽和度が、60%に下がっているではありませんか!!!
これにより、酸素を離しやすくなるわけですね。
一方で、右方変位の原因と逆のことが生じるとと「左方変位」が起こります。こういった一連の現象を「ボーア効果」と呼びます。
麻酔管理でも重要な酸素解離曲線
麻酔中であっても「酸素解離曲線」は重要です。重要なポイントは、酸素飽和度が高くても「酸素分圧」はありえないほど下がっている!ということ。酸素飽和度80%とかいう状態は、動物が死にかかっている状況であることを理解してくださいな。