食品添加物として表示義務があるのはどれか。

過去問

73回 B問題 問21

難易度:並

食品添加物として表示義務があるのはどれか。
  1. 油脂の製造で使用される抽出溶媒のヘキサン
  2. ビールに使用されるコーンスターチ
  3. 酸化防止の目的で使用されるビタミン C
  4. 栄養強化剤の目的で使用されるβ-カロテン
  5. ばら売り製品に使用される甘味料のステビア

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆
油脂の製造で使用される抽出溶媒のヘキサン

絶対に選んではいけない選択肢です。これを食品添加物として選んでしまうのは、さすがにナンセンスです。

重要度:☆☆
ビールに使用されるコーンスターチ

コーンスターチ食は品添加物でなく、「食品」ですよね?笑。ビールに使用されるのは正しいですがそもそも食品添加物ではないです。

重要度:☆☆
酸化防止の目的で使用されるビタミン C

正解です。

重要度:☆☆
着色料の目的で使用されるβ-カロテン

重要度:☆☆
ばら売り製品に使用される甘味料のステビア

バラ売りの際は、添加物を含む旨の表示義務はありません。スーパーとかに売っている果物には添加物の表記がないのは、このためです。

解説

食品添加物の指定には食品安全委員会で安全性が評価(ADIの設定)、厚生労働省での審議を経て、食品衛生法に基づき成分規格・使用基準が設定されています。

食品添加物の表示

食品添加物表示の大原則は「使用した添加物をすべて”物質名”で明記する」です。ところが、それには例外があります。

例外1 一括名で表示できる

たとえば、香料ですが、、、グミの味を(僕の好きな)マスカット味に近づけるために努力すると考えましょう。Aの香料を3滴、Bの香料を10滴、Cの香料を、、、とトンデモナイ種類の香料を使ってマスカット味に近づけた場合、添加物表示が冗長になります。

そのいった事態を避けるため、一括でまとめて表示できる場合があります。

例外2 用途名も併記

消費者の関心が高い添加物について、使用目的や効果を表示することで消費者の理解を得やすいと考えられるものはその用途名も記載します。

一応列挙しておくと、「甘味料」「着色料」「保存料」「増粘剤」「酸化防止剤」「発色剤」「漂白剤」「防かび剤」が用途名を併記して用います。

例外3 表示免除

最終食品に残存していない場合や、残存してもその量が少ないため効果を発揮しない食品添加物については、表示が免除される。

「加工助剤」「キャリーオーバー」「栄養強化剤」が表示免除されます。3つしかないので、覚えても良いですね。

加工助剤・・・食品を加工する過程で用いられる物質。例えると膨張剤(炭酸水素ナトリウム)は熱を加えた場合、水と炭酸ガスに分解されてなくなるので添加物としての表記が免除されます。

キャリーオーバー・・・例えば、醤油せんべいを作る際に使用した醤油に含まれる保存料のことです。

特定原材料に関する問題がなかったので、ここにて共有します。どうやら新しく「くるみ」が追加されて8項目になるみたいなので、74回獣医師国家試験に出そうですね。以下のゴロで覚えてください。

食品には「アレルギー物質を含む」ものがあります。
特にそのなかで、重篤度・症例数が多いものには「表示義務」が課されています。それらをまとめて「特定原材料」と呼びます。

特定原材料で力得た小僧くる

  • ち・・・ちち(乳)
  • か・・・カニ
  • ら・・・落花生
  • え・・・エビ
  • た・・・卵
  • こ・・・小麦
  • ぞ・・・そば
  • くる・・・くるみ
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