腸管出血性大腸菌食中毒とその原因菌に関する記述として適切なのはどれか。

過去問

73回 B問題 問19

難易度:並

腸管出血性大腸菌食中毒とその原因菌に関する記述として適切なのはどれか。
  1. 鶏肉の生食を原因とすることが多い。
  2. 病原因子は耐熱性エンテロトキシンである。
  3. 溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症することがある。
  4. 最少発症菌数は約 105 個である。
  5. ヒトからヒトへの感染はない。

解説

重要度:☆
鶏肉の生食を原因とすることが多い。

カンピロバクター感染症の説明です。

カンピロバクターによる食中毒は、少数の菌体で症状を引き起こすことが重要です。

カンピロバクターによる疾患で忘れては行けないのは「ギラン・バレー症候群」です。
頭の片隅にでもおいておいて下さい。

重要度:☆
病原因子は耐熱性エンテロトキシンである。

「耐熱性エンテロトキシン」で有名なのは黄色ブドウ球菌の毒素です。

腸管毒素原性大腸菌(EHEC)は耐熱性エンテロトキシン(ST)や易熱性エンテロトキシン(LT)を分泌します。

内毒素 vs 外毒素


内毒素(エンドトキシン)・・・グラム陰性菌の外膜(LPS)。

外毒素(エキソトキシン)・・・グラム陽性菌が細胞外に分泌する毒素。毒性は強いがタンパク質なので熱に弱い。

重要度:☆
溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症することがある。

超重要なキーワードですね。

重要度:☆
最少発症菌数は約 102 個である。

重要度:☆
ヒトからヒトへの感染はある

大腸菌なんて、普通に人の腸の中にいます。そんな細菌が他の人に感染するのは当然だと思いませんか?

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