73回 A問題 問60
難易度:難
- 馬円虫(Strongylus equinus)
- 捻転胃虫(Haemonchus contortus)
- 大口馬胃虫(Draschia megastoma)
- ベネデン条虫(Moniezia benedeni)
- 豚回虫(Ascaris suum)
選択肢を吟味しよう!
重要度:☆☆☆
馬円虫(Strongylus equinus)
馬の円虫で重要なのは、
「馬円虫」
「無歯円虫」
「普通円虫」ですが、
虫卵を見ても鑑別ができないようです。
そのため培養をかけて、その形態学的特徴から区別するようです。
ちなみにですが、円虫は「交接嚢」を持ちます。
重要度:☆☆☆
捻転胃虫(Haemonchus contortus)
毛様線虫類で有名なのは
「オステルターグ胃虫」
「捻転胃虫」です。
消化管内線虫のうち、
鏡検で判定が難しい線虫は他にも「鉤虫」「腸結節虫」がいて、
どの線虫が原因かを判定するためには虫卵培養が必要なようですが、、、
消化管内線虫は、駆虫薬への反応が良いため獣医学的には問題が無いようですね!!
駆虫薬は多くの線虫に効果を示し、
小動物臨床でも用いる「マクロライド系駆虫薬(イベルメクチン、モキシデクチン)」を
覚えると良いでしょう。
重要度:☆☆☆
大口馬胃虫(Draschia megastoma)
馬の胃虫は毛様線虫類とは、全く異なります。
注意してください。
重要度:☆☆☆
ベネデン条虫(Moniezia benedeni)
ベネデン条虫といえば、虫卵の形が問題になることが多いですよね。
それを考えれば、糞便検査でも容易に判断が付きますよね。
拡張条虫 vs ベネデン条虫 虫卵の違い
ベネデン条虫は、四角形です。
ベネデンって4文字だなぁって考えて記憶しました。牛の条虫です。
拡張条虫は、扇形です。
「めん羊・山羊」に一般的な条虫なので、ベネデン条虫とは少々異なります。
正直、虫卵の形で覚えるとうっかり間違えてしまうので、患畜の種類を踏まえて記憶するようにしてくださいね!!!たしか、73回の実地問題に出ています。
重要度:☆☆☆
豚回虫(Ascaris suum)
糞便検査で容易に判断ができるようです。
回虫卵は、小動物臨床でも少なくとも一週間に一回は見ますね!
解説
虫卵培養法は、虫卵を育てて幼虫として検査することで種の同定まで可能にする検査法です。
毛様線虫類は、糞便検査で虫卵をみても鑑別が困難なため、虫卵培養を用いて種の同定を行うようです。ただし、時間がかかるのが大きなネックですよね。