73回 A問題 問14
難易度:並
選択肢を吟味しよう!
重要度:☆☆☆
プラスミン
フィブリン膜を分解します。
抗プラスミン薬が「トラネキサム酸」ですよね!線溶系を阻害するわけです。
重要度:☆☆
トロンビン
トロンビンにより、
フィブリノーゲンから「フィブリン」が作られるわけですが、、、
これを阻害するのが「アンチトロンビン」ですよね。
抗凝固薬である「ヘパリン」は、このアンチトロンビンと結合することで抗凝固作用を示します。
重要度:☆
アデノシン二リン酸(ADP)
血小板凝集を促します。
重要度:☆
ビタミン K
抗凝固薬である「ワルファリン」が関わるのがビタミンKです。
ワルファリンはビタミンKが活性化するのを邪魔するため、
結果的にビタミンK依存性の凝固因子の活性化を間接的に邪魔することになります。
それにより凝固作用を引き起こします。
重要度:☆☆
プロスタサイクリン
プロスタグランジンI2と同義です。
この物質は、抗血小板作用&血管拡張作用があるため、広く言えば抗凝固作用があるといえます。
対してトロンボキサンA2は
「血小板凝集作用」
「血管収縮作用」があるため、
プロスタサイクリンと相反する作用を持っています。
NSAIDs(アスピリン)を低用量で使うと出血傾向になるのは、
シクロオキシゲナーゼ(COX)を抑制することで、
トロンボキサンA2の合成も抑制されるため起こります。
一方、高用量で用いるとプロスタサイクリンも抑制されるため、凝固が促進されます。
これを「アスピリンジレンマ」といいます。
どうして低用量で「トロンボキサンA2」が阻害されるの?
プロスタサイクリンは核をもつ血管内皮細胞から分泌されます。
つまりNSAIDsによりシクロオキシゲナーゼ(COX)が阻害されても、新たに合成されるシクロオキシゲナーゼによりプロスタサイクリンを再合成することができます。
一方でトロンボキサンA2は「血小板」のシクロオキシゲナーゼにより合成されます。
読者もご存知の通り血小板には核がありませんから、一旦シクロオキシゲナーゼが阻害されるとトロンボキサンA2を新たに合成することができません。
以上の事実から、低用量ではシクロオキシゲナーゼを供給できない「トロンボキサンA2」が先に阻害されることになります。
高用量でプロスタサイクリンも阻害されるのは、NSAIDsのCOX阻害が、COXの再供給を上回っているから!ということになりますね。