犬の食道内異物に関する記述として最も適切なのはどれか。

過去問

72回 B問題 問62

難易度:難

犬の食道内異物に関する記述として最も適切なのはどれか。
  1. 大型犬で発生が多い。
  2. ほとんどは無徴候である。
  3. 胸部食道の遠位で多く認められる。
  4. 診断後速やかに食道切開で摘出する。
  5. 術後の合併症として巨大食道症が生じる。

選択肢を吟味しよう!

重要度:☆☆
小型犬で発生が多い。

重要度:☆☆
ほとんどは無徴候でない

まさか。
食道疾患の重要な症状として「吐出」がありますね。

重要度:☆☆☆
胸部食道の遠位で多く認められる。

食道は解剖学的に狭くなる部分がいくつか存在しています。

  • 咽頭部(上部食道括約筋 付近)
  • 胸郭の入り口
  • 心基底部
  • 胃の噴門部(下部食道括約筋 付近)

胸部食道とは胸郭腔に入る前の食道をいうので、胸郭の入り口ということになりますね。

重要度:☆☆☆
診断後速やかに内視鏡で摘出する。

異物が口腔内に戻せない場合は、
胃に押し込んで胃切開術を行う場合もあるようです。

食道切開は

迷走神経が走行している
血管の走行が乏しく傷の治りが遅い

との原因から難しいようです。

重要度:☆☆☆
術後の合併症として食道狭窄が生じる。

「食道狭窄」が食道切開術の術後合併症ですよね。

猫で「テトラサイクリン」「ドキシサイクリン」の投与による
「食道炎」に続発する「食道狭窄」は臨床上重要なので覚えて下さい。

また経口投与された薬剤は食道内に滞留するのが良くないので、
水を同時に飲ませることも重要ですよね〜。

解説

「食道内異物」に関しては、下記の選択肢を吟味すれば良いと思います。

error: Content is protected !!